テーマ:たわごと(26785)
カテゴリ:パート保育士改め臨時講師のつぶやき
ある4歳児のお母さんからご相談を受けました。
かんしゃく持ちのお子さんで、気に入らないことがあると、 すぐに興奮したり、暴れたりするそうです。 そういうときは話をしても聞く耳を持ってくれないので、お母さんは その子をしばらく、家の外に出して、頭を冷やさせるように するのだそうです。 少しして、落ち着きを取り戻したところで家に戻し、 子どもに対して、どうして家の外に出されたのか、 冷静に話して聞かせるようにしているそうです。 お母さんとしては、この方法が自分のやり方と子どもの性格に合っている と考えていました。 しかし、ご近所の方から、たまりかねたように、指摘を受けたそうです。 「お宅のやっていることは虐待じゃないか」と。 お母さんはその言葉に大変ショックを受けたようです。 自分自身も、子どもの頃にそのように躾けられてきたので、 まさか家の外に十数分(数十分?)子どもを出すだけで、 虐待呼ばわりされるとは思ってもみなかったからです。 「頭を冷やすために家の外に子ども出すのは虐待なんでしょうか」 「私は子どもに手を上げたことなんかないし、怒鳴り散らしたり することもないのですが・・・」 「近所の人にそんな目で見られていたなんて心外です」・・・・。 放置、難しい問題ですよね。 こんなご時世ですから、そのわずかな時間の間に連れ去りや事故も じゅうぶん考えられます。 そうした時に、責任を問われるのはもちろん親です。 私がまず気になったのは、ご近所迷惑という問題はおいておいて(笑)、 しょっちゅうそういうことをしてしまうと、 近所の方があきれて、「またか」という感じになり、 本当に一大事が起きて子どもが泣き叫んだ時にも、誰も心配して 窓から顔を出してくれなくなるんじゃないか、ということでした。 その子が「おおかみ少年」扱いされ、被害者になる恐れがありますよね。 ネグレクトの定義を調べてみたところ、戸外への子どもの放置は やはり体罰の一種で、刑法でも保護責任者遺棄行為で、もしその時間に 子どもにケガなどが起こった場合は、罪に問われるようです。 限度問題もあるとは思いますが・・・。 とはいっても、お母さんもお疲れなんだろうなぁ。 ご近所の人も、「虐待だ!」と、目くじらを立て、非難する前に、 「大丈夫ですか」と、さりげなくお母さんの子育ての相談に 乗ってあげる心のゆとりがあればよかったんですが・・・。 今のご時世、放置はやはりよくないと思うので、お母さんも 冷静さを大切にして、日頃からお子さんの話にしっかり耳を傾けてあげて欲しい、 というようなことを、やんわりお返事として差し上げました。 が、 そうは言っても、4歳くらいになると、 自我もしっかり形成されはじめていて、親の言うことを素直に 聞かない時期もありますしね・・・。 子どもが少ない分、やたらちょっとしたことが 目立つというのもあるでしょうし・・・。 (実際、近所で子どものひどい泣き声なんか聞こえたら、すぐに窓を開けて キョロキョロしちゃいますからね、わたし自身・・・。) 少子化における、しつけと体罰、難しい問題ですね。 反省的家族論 私の大好きな先生の著書です。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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