その日の気分　Vol 2

同窓会が終わってから、頻繁にメールのやりとりをしている人物約２名
幼なじみのＳ美とＳ美も含め、遊び仲間だったＴ雄

５０近いおばさんとおじさんが３人してメールってのも可笑しいけど
なんとなく心安らいだりしてる

・・・で、ある日のＴ雄からのメールに

「ずっと気になっていたんだけど、何故にお前は障がいを持つ子供たちに接したり、介護の仕事を選んだりする？」

・・っつーのがあり・・・

「なんでって言われても・・・」

確かに、素行は良くないし、体育以外の課目は悪かったし・・・
誰もがみんな先生たちも含めて私の進学先は体育大だと思ってたくらいだから
福祉系の大学に行くと言ったらみんなが腰を抜かしてた

「なんか、きっかけがあるんだろ？」

なんだべ・・・？
婆ちゃんが物心付いたときには右半身麻痺状態
入院したときにはサリドマイドの男の子と仲良しにはなった
理由なんかそんなくらい・・・
ただ・・・そういう状況を避けたいと思ったこともなく・・・

「多分、私が弱くて寂しがり屋だからかな？受け入れて欲しいからかも・・・
くっつける相手が欲しかったから？自分でもわかってないぞ」

人の何倍も寂しいと感じていた高校時代
家庭環境もさることながら、めいっぱい突っ張ってめいっぱいハッタリ交わして・・・
自分は必要のない人間なんだって毎日思っていて・・・
ただ寂しくて、ただ生きていることが空しくて、リストカットをしても弟に見つかって
死ぬことも出来なかったあの頃・・・

受け入れて欲しい、抱きしめて欲しい

その想いも全部飲み込んでいたあの頃・・・

「愛菜恵は強いよな」

その言葉を否定することなく自分を演じてた・・・
自分の居場所を探してた

そんな自分でも、大学に行って、ボランティア先の子供たちは手を広げて抱き付いてくれてお母さんたちは私を受け入れてくれた
何も出来なくても抱きしめた腕の中で嬉しそうに笑ってた

素直に自分でいられる場所を見つけた。
泣いても笑っても受け入れてくれる場所を・・・

「俺にはできん。間違いなく！」

言い切るな！

結婚して子供が生まれ、育てていく中で、旦那に甘えることもなくなった。
強がってハッタリかましてるのも相変わらず
本音を絶対漏らすこともないし・・・・

「大丈夫だよ」

私の定番の言葉になってしまった

「お前って面白い」

結論はそこか！！まじめに考えて損した気分
でもきっとヤツはわかってくれてるんだろうなと思ってる

Ｓ美から

「Ｔ雄からメール来てね、”愛菜恵と愛を語ってる”って。なに？」
「あのバカそんなことＳ美にメールしてたわけ？私の仕事について話したんだよ」
「そうなの？（笑）もしかしたら・・・って思ってたのに～」
「絶対アイツとだけはあり得ないっ！」

この仕事に付いた本当の理由・・・
やっぱりわかんない私です