その日の気分　Vol 2

我が家の大将、ただいま実習の真っ最中
３週間の実習の行き先は　CCU

重症の患者さんの多い病棟は、実習２回目の大将にはかなりの負担なようで・・

実習生は現場にとってははた迷惑。
現場のスタッフの邪魔にならぬよう、技術をシッカリ身につけるよう・・・

頑張っても空回り、看護計画に突っ込み入れられ、厳しい指導に悲鳴を上げ・・
だけど、鞭を打たれ続けたあとに、優しく飴を貰っちゃって大泣き・・・

そんな話を私は電話で聞いていました。

「これに耐えられなきゃ、ナースにはなれないんだよっ！」
「わかってる。あまりの自分の不甲斐なさに哀しくなってさ・・・」
「誰だって初めから上手になんか出来ないさ」
「来週から師長が指導に入るらしい・・・耐えられるべか・・・厳しいらしいんだよね」
「あんた・・命を預かる仕事だもん優しくなんか出来ないべ」
「わかってるってばぁ～」

あ～あ・・・・大将らしからぬ弱気発言連発

救いは、担当の患者さん、帰りの挨拶の時に、大将の手を握ったまま離さないらしい。
困るけど嬉しい・・・
誰にでもそうなんだろうけど、それでもやっぱり嬉しいと・・・・

「握った手を握り返してくれる。それだけで嬉しくなる。些細なことだけど、それが感じ取れただけ一つ前進。それが基本だと思うけど？技術は数をこなせば付いてくるし、視点をはずさなければクリア出来るんじゃない？実習生に完璧さなんか求めないよ。多分ね（笑）」
「そんなもん？」
「そんなもん世界は違うけど、似てるところがあるからね。お母さんの考え方が合ってるかどうかはわからないけど、患者さんの身体やココロの変化をきちんと見極めることが大事なんじゃないかな？なんせ、介護も看護も生もの扱ってますからね（爆）」

大将、”ナマモノ”で爆笑

「少しスッキリした。明日お願いね」

毎日６時半に電話して起こすのが私の日課になってます。
行ってあげたいけれど、行けないのが現実で・・・・

「ちゃんと、うがい、手洗いしなさいよ」
「送って欲しいものある？」
「電気代節約して風邪引かないようにね。ちゃんと暖房着けなさいよ」
「部屋乾燥させないようにね」

キリがない（笑）

気持ち的には上京して一日でも二日でも行ってやりたいけれど
それが出来ない現実があり・・・

「頑張れる？」
「大丈夫。実習終わったら直ぐ帰る」
「待ってるから」

笑って電話を切ったけれど、可哀想で仕方ない私なのでした・・・