話を聞いてくれるのはお前しかいない
何度目かの「もう限界だ」の言葉に、自分でほっといてくれと言ったくせによくもまあこんなこと言えると、呆れて言葉が出ない。母が、玄関を出ていこうとする、と、父。聞けば、入れ歯を外して、色んなところに置いておくらしい。この前はトイレの棚から見つかったと。それで怒りつけたらしい。もしかしたら母にも何か考えがあって、どこかへ行こうとしているのかもと思い、母に代わってもらいました。私「ばあちゃん。どこかへ出かけようとしてたの?」母「じいちゃんが何だかわからないけれども怒るから怖くて…もう顔も見たくない。」認知症とは思えないくらい、しっかりと理由を述べられてびっくり。おそらく、毎日こんなふうに怒鳴られていたんでしょう。私にも電話できない父のストレス発散の矛先が、全て母に向かっていたことが想像できました。家を出たくて玄関には行くものの、鍵がかかって出られなかったらしい。再び父に代わってもらうと、父はもうそろそろ施設を考えたい。ここまで頑張ったからいいだろう。ただ、お金が心配だ、とのこと。「そのへんも含めて、明日ケアマネさんに相談して。」と私。前回、ケアマネさんと話し合いしましょうと決めたのを、直前になって父がやめると言い出し、もう私は口出ししないことに決めたのです。そのことを言うと、「オレももうお前には電話しないと思ったんだけども、今日はケアマネも休みだし、話を聞いてくれるのはお前しかいないから。」こうしてたぶん、また、電話攻撃が復活するんだろうなあと思うと、がっくりです。そして、今日、月曜ですが、果たして父はケアマネに連絡したんでしょうか。「やっぱりやめることにした。」と晴れ晴れとした口調の父が目に浮かびます。してないほうに100万かけてもいい!と思う私です。