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想い出は心の宝石箱に。。。

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2023.08.13
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カテゴリ:映画
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 まあ~みなさん、この曲をまず聴いてくださいな。       


 

            

  

 フランスの< シャンソンの悲劇女優 >といわれた、​ダミア​( 1889~

 1978 )
1936年に録音・発表された“ Sombre Dimanche ​

​ 
(邦題 ​暗い日曜日​ )。

 この陰鬱で暗いメロデイーが、​自殺の誘引​となるとして、フランス国内では

 放送
禁止に、日本国内では発禁になるなど、物議を醸したことで特に知られて

 います。

  

 

 

 この曲自体は、1933年ハンガリーのシンガーソングライターで、ピアニスト・

 作曲家の
シェレシュ・レジェー( 1899~1968 )が作曲したもの。

 レジェーはレストランでピアノ演奏をしていて、音楽学校で学んだ人ではあり

 ません。
この曲はすぐに商品化されず、『 人を絶望に追い込む雰囲気がある 

 といって、
なかなか取り合ってもらえなかったそうです。

 

 発売から1週間も経たないうちに、この曲を聴いた人々の中から自殺者

 相次ぎ​
ハンガリー/ベルリン/英米仏でもこの曲は放送禁止。レジェー自身、

 莫大な
財産を
残したまま自宅マンションから、飛び降りて自殺したとのこと。

 

 

 このメロデイーと放送禁止の話を、皇子は幼児の時に母から聞かされ、いつまでも

 脳裏に残っていました。しかし、同名の映画( ドイツ・ハンガリー合作 1999年

 を
見つけ、この曲が生まれた背景と、それをめぐるストリーが、この映画を見た

 ことで、初めて
わかりました。



 
      

  

 物語は第2次大戦直前の、ハンガリー・ブダペストユダヤ人のラズロは恋人の

 イロナ
ともにレストランをオープン。2人はオープンに合わせて、ピアニストの

 アンドラーシュ
を雇い入れます。


 ほどなくイロナとアンドラーシュは、互いに愛し合うようになりますが、
イロナは

 ラズロとも関係を続けます。
要は三角関係なのですが、3人は愛を共有し合う

 ようになり、危ういながらも微妙な
バランスを保っていました。


 やがて、アンドラーシュがイロナに捧げた曲、「
暗い日曜日が思わぬ大ヒット。

 しかし、この曲が自殺を誘発すると社会的問題に
なり、アンドラーシュは罪の

 意識にさいなまれます。
 
 
 さらにドイツがハンガリーに侵攻、3人の運命の歯車も狂い始まることに、なる

 のです。
 
 
 
    
 



 ハンガリーや世界中で、この曲を聴いて数百人 (内、157名はハンガリー人とされて
 
 いる) が自殺したといわれていますが、この本作と自殺との因果関係は、明確には

 証明
されていません。


 当時はナチス・ドイツによる、軍事侵攻の危機が迫るなど、自殺者が
出ても

 おかしくない世相であったため、直接の原因ではないにせよ、自殺を扱った本作
 
 が「引き金」になった可能性は、十分とありえる話と思います。
 

 

 
       

 

 イロナをめぐる男達の愛憎劇とも思えますが、二人の男と一日おきにベッドを
 
 共にするなんて、あまりにも現実離れしている関係。そこに、イロナに横恋慕する

   ドイツ人
将校ハンスも登場。


   若く一途な実業家だった男が、ナチスの台頭と共に利己的で残酷な
官吏へと、

   変貌してしまいます。
ユダヤ人のハンガリーからの脱出を、金品交換条件で応じ、

   貧乏人は冷酷にも
アウシュビッツへ送りこんでしまう。


   ナチズムの犯罪を当該国のドイツが、
このように描ききることに驚きをえました。

   果たして、太平洋戦争時の日本兵の非道な
蛮行を、日本映画がかように暴き

    表現したことが、かってあったでしょうか?
 
 
 その意味でドイツと違い、過去の歴史に日本はまだ真摯に向かい合っていないと
 
 諸外国から指摘されても、いたしかたないのかもしれませんね。
 
 
 
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Last updated  2023.08.13 14:45:35
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