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カテゴリ:創作
にほんブログ村 第四章 ( R12指定 )
黒田と過ごす時間が多くなると、鎖から解き放されたように、冴子は女としての
( 黒さん、温泉に行きたいな・・ ) ある日、冴子が突然言い出した。 ホテルで逢って数時間愛し合うのが、関の山の二人の逢瀬。黒田も夜を共に過ご したいと、予てから願っていた事であった。 会社の行事で旅行があるので、それを外泊する理由にすると、冴子は説明した。
当日約束の場所で冴子を拾うと、目的の温泉へと向かった。 どうせ泊まるなら想い出に残るところということで、日本秘湯の会のメンバーで 山峡にある温泉を選んだ。麓の温泉街を抜けると、一車線の山道となった。
冴子はいつも以上に明るく、楽しそうに車窓からの景色に見入っている。
( 黒さん、クマに注意なんて、看板があるよ。本当に、クマッタもんだ・・ )
黒田のおやじギャグに感化され、最近は冴子の方からこんな事を言うように なった。
山道を登りきると急に開け、そこに木造の旅館があった。 ニャ~アという猫の鳴き声が出迎え、ここの主人であろう男が出てきた。 ( よくいらっしゃいました。 ) 昔ながらの帳場があり、宿帳に名前を記入し終わると、部屋に案内された。 12畳の広間に、4畳半の離れがついている。季節が冬に向かっていることから、 炬燵が部屋の中心部に置いてあった。
浴衣に着替えた冴子は、また一段と艶やかさをまし輝いている。
( 冴子の浴衣姿もいいなあ~~! ) ( 惚れ直した? こうやって、二人で浴衣なんて、本当の夫婦みたいね・・ )
ぎしぎしと時代がかった階段を下りていくと浴場があった。浴場といっても
( 黒さん、誰もいないから、いっしょに入ろう~?! ) 男湯、女湯とも書いてないことから、家族風呂か混浴なのかもしれない。 浴衣を脱ぎ捨て、二人で湯船につかると、お湯が一気に溢れ出した。
食事を済ませると、主人が早々と布団を引きに、部屋に入ってきた。 夜具が 2つ並べられた部屋は、黒田と冴子の愛の園である。 ( もっと近くにしようね・・ ) 冴子はそう言いながら、夜具を引き寄せて敷いた。
浴衣からはだけた冴子の裸身を抱きしめながら、黒田はこの時間がいつまでも 続くこと願った。冴子は冴子で、今日は家に戻らなくていいとの思いが、いつも より感情を高ぶらせ、激しく燃え上がったのだった。幾度となく頂点を、極め ながら・・・ 静寂の中でお互いを見つめた。
( 黒さん、愛してる・・ ) ( 世界で1番 ? ) ( う~~ん・・・子供が1番、黒さん2番。 3時のおやつは、文明堂~~~ ) ( も~~、冴子ったら・・ )
夜具から出された手を握りしめ、二人は知らない間に眠りについた。 このような時間がまたあるのだろうか?と、お互いに思いながら・・・
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