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カテゴリ:このくにのこと
むかし、むかし、有る所に
たいそう、ぜいたくなこと、お好きなお殿様がおりました 民が、納めたたいせつな年貢も、 ご自分の、おたのしみのためや、 とりまきの、重心に、わけあたえておりました そのようなことから、藩の財政は、いつも火の車でした そんなおり、との様はあるとりまきにいいましました なにか、新しい年貢のとりかたはないかのう との、一番取り易いのは、民には無くてはならない、荷車ですが これには、もう、沢山いろいろな年貢を、かけておりますが でものう、このままだと、ぜいたくもできぬわ それなら、荷車を処分するときの、お金を先に取ってしまうのは如何でしょう どうゆうことじゃ はい、民が、荷車を買ったときに、それが使い終わった時の処分のお金を 先に集めてしまう、からくりにございます 民は、たいがい、荷車は10年以上使います 初めに、年貢で取っておけば、10年は、その、お金を使うことができます そのお金を、メリケンこくなどの、あずき相場につかえば お金が増えるかもしれません また、今、清の国では、おおきな博覧会の準備で 沢山の城を作っております、その材料の、金属欲しがっております 荷車の廃棄のときに出た、くず鉄を、朝貢の品として差し出せば これまた、下肢された、品物が殿の下に入ってまいります なるほど、よいしくみじゃ、しかし メリケン人は、わらべといえども、流暢にえんぐりしゅを喋ると聞く 10年後、えんぐりっしゅで、むずかしいこといわれても困るぞ それはだいじょうぶでございます この仕組み、殿の発案として、将軍様に申し上げたら如何でしょう 将軍様も、幕府の財政に窮しております 直ちに全国に、このお触れを出すことに成るでしょう そうなれば、殿は、その功績を買われ 幕府の重席です、こんな小さな藩の10年後なんの心配する必要がございます このおふれを、はじめると、またそのためのお役所が必要になります 私も、もうすぐ、隠居のみ、その折には、ぜひ、 わたくしめを、そこの、奉行職にしていただきとうございます かくして、このくにで、馬車、荷車処分時のおふれがだされ 殿様、とりまきの所には、沢山の年貢が集まりました それから、すうねんが経ち、あずき相場はぼうらくして たみが、預けた、年貢は、あわと消え 清の国の、博覧会もおわり、くず鉄の収入もなくなりました 其の時は、殿様も、取り巻きもそのお国におらず たみは、荷車を処分するときまたお金を払わなくては ならないことと成ったそうです むかーし、むかしのはなしです お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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