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テーマ:アメリカ旅行記/生活記(952)
カテゴリ:旅、それは人生そのもの
このブログを付け始める前である去年の春休みに起こった出来事を紹介したい。 ディズニー好きの妻の強力なリーダーシップのもと、フロリダはオーランドにあるディズニーワールドに三泊四日で行ってきた。 正味2日で異なる4つのパークを全て周るという荒行を成し遂げたわけだが、私としてはさまざまなアトラクションよりも、格安チケット入手に労力を費やしたのだった。 少々込み入った内容だが、できるだけ簡潔に話したいと思う。 ディズニーワールドは前述の通り4つのパークから構成されており、正規の料金であればそれぞれに一日券の入場料が55ドルかかる。 まともに行ったら220×2人=440ドルの出費だ。 さらに、四日間有効でどのパークにも出入り自由なパスポートが210ドルで手に入るのだが、これでも二人分で420ドルかかる上、滞在の正味が2日であることを考えると損した気がしてしまう。 まず手始めにしたことはホテル内にあるチケットショップでの交渉だった。 いきなり4日間のパスポートが半額(1人$105、2人分で$210)で手に入るとの表示! がしかし、これはタイムシェアリゾートホテルのビジネスプレゼンテーションを聞いた人へのプロモーション企画で、参加するのにも4つの要件があった。 1.英語でのコミュニケーションがとれる 2.既婚者 3.年齢25-50 4.アメリカ国内に4万ドル以上の収入あり 初めに自分が学生であることを言ってしまっていたため、1~3の条件は満たし ているのにも関わらず、4でアウトとなってしまった。(1も怪しいんだけど(苦笑)) そこで次はホテル周辺にたくさんある金券ショップへに向かった。 怪しげな張りぼてのボックスを発見し中に入ると、電話でスペイン語を話しているこれまた怪しげなラテン系の男性が店番をしていた。 彼にこちらの状況、すなわち正味2日間でなるべく安いチケットを探していることを伝えたところ、危険な香りのする、しかしながら魅力的な提案をしてきた。 1.例のビジネスプレゼンテーションに身分を偽って(アメリカに収入ありと言って)参加する。車代30ドル課金。 2.当初の触れ込み通り4日有効のパスポート2枚を半額の220ドルでゲット。 3.2日間使用後、残り2日有効であるそのパスポート2枚を140ドルで下取り。 つまり、この案が全て成功すれば、2日間すべてのパークに有効なチケットが2枚 で30+220-140=110ドルで手にはいることになるのだ! ただ、この時点では 1.リゾートホテル販売のプレゼンのいかがわしさ 2.送迎車代ってなんだよ 3.ほんとに安く買えるのか? 4.140ドルの下取りってまじか? といった不確定・不安要素が頭をよぎっていました。 しかし、まあ最悪のリスクを考えても大したことないし、最高の結果では4分の1 の価格でチケットが手に入ることだから、という判断で提案に乗ることにした。 この兄ちゃん(ジョー)にリゾートホテル会社へプレゼン参加の連絡をつけてもらい、 彼の電話番号も念のため聞いておいた。 このようなやりとりを到着初日の夜に済ませ、リゾートホテルのプレゼンは翌日 の朝7時半からと決定した。 翌日、朝7時15分に迎えの車が滞在ホテルに来るはずだったのに7時半になっても到着しない! いきなりか?? リゾートホテル会社の電話番号はわかっていたので連絡したところ、リムジンも どきのごっつい車がすぐにやってきた。 10分ちょいで現地に到着したところ、ものすごい数の客とプレゼンをしている 従業員でごった返していた。 受付で免許とクレジットカードを見せて(この辺もちょっとあやしー)、無料の豪華な朝食を食べて待機していると、爽やか系の社員、ジョンが現れた。 プレゼンとは基本的に客一組につき従業員一人の超高密度な会社案内並びに物件の紹介、売り込みといった様相で、約90分に及んだ。 私の心内:「これが済めばディズニーパスポートが第一段階として半額で買える」 というモチベーションのもと、会社のパンフレットの説明や、ゴルフカートに乗って の物件案内など、着々とこなしていった。 関門であったアメリカ国内での収入に関しても、「うん、4万5千ドルくらいだね。職業は安全保障に関することで機密もあるから詳しくは言えないけどね」程度の説明でオッケーであった。 しかし、ただで帰れるわけはなかった。 プレゼンの終盤にきて、下っ端である爽やか系のジョンに代わって、黒い背広に見をまとい計算機を手にした "inventory manager"なるコワモテが登場してきた。 こいつが本当にしつこかった。何度断っても計算機を駆使して金利の計算をし直して、「それならこれでどうだ!」の繰り返し・・・・。 最終的には" End of the discussion! We wanna go to Disney World as soon as possible, OK?" と叫んで話し合いに終止符を打った。 ここで一日の消費エネルギーの大半を使ってしまった・・・。 しかし、その後は難なく格安チケット(2枚で220ドル)をゲットできた。 これで大手を振ってディズニーワールドを2日間満喫したのだ。 朝から晩まで歩き続け、待ち続け、乗り続け、本当に疲れ果てた。 残る試練は140ドルの下取りである。 不安事項としては、一度教えてもらった番号にかけたところ、呼び出し音が鳴るばかりで誰も出なかったことだった・・・。 しかし、結末はあっけないものだった。 パスポートを2日分使い終えた滞在3日目の夜、例の金券ショップに行ったとこ ろ、ジョーはしっかり店番をしていた。 さらに、警戒しながら下取りの話を持ち掛けたところ、あっさり140ドルを現ナマでくれたのだった。 というわけで、低レベルな次元だが、ハイリスク・ハイリターンだったよ、というエビソードなのであった。 あの恐ろしくうっとおしい粘着プレゼンテーションに耐えうる自信のある方はどうぞお試しあれ! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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