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カテゴリ:旅、それは人生そのもの
ドイツ初日 朝6時頃、長いフライトを経てやっとこさフランクフルト空港へ到着した。 繊細な私は寝台列車とか飛行機であまり寝られず、今回もほとんど睡眠はとれなかった・・・。 逆にこういう時って頭が妙に冴えてしまうことが多く、いつもと違う発想からのアイデアが浮かんだりするのでメモとペンは常に近くに備えてある。 そんな臨戦態勢がよけい睡眠を遠ざけてしまうのかも(苦笑)。 頭がボーっとした状態で入国し空港から出ようとしたときに事件は起こった。 空港の出口は数ヶ所あり、そのうちの1つから出ようとしたその時である。 口ひげを蓄えた初老の一見上品そうな白髪の欧米人に突然言われたのだ。 「お前はここから出ようとしてるのか?そうなのか?このモンキーが!」 始めはなぜいきなりこんなことを言われたのかまったく意味がわからずびっくりしてしまった。 しかし周りを見るとどうやら扇形のように列らしきものが形成されているようで、このおじさんは私に順番を抜かされたと思ったらしいことがわかった。 順番を抜かしちゃったんだなと状況を理解すると同時に、そこまで言うか、このオヤジ!という怒りも沸いてきた。 入国早々もめ事はイヤだったし、このオヤジもなんか危ない奴だったら怖いなー、と思いながらもこのままやり過ごすのは許せなかったのでこう切り返してみた。 「ちょっと待って下さい。あなたが列の割り込みのことを言っているのであればそれは私の勘違いでした。謝ります。ただ、モンキーと言う必要はないでしょう?その一言がすごく私を悲しくさせましたよ。」 おじさんは言い返されたことにびっくりしていたようで、「か、勘違いだったのか・・・?」と言ったきり気まずそうに黙ってしまった。 このまま謝罪を引き出すまで食い下がることもないな、と自分を納得させてその場を去った。 かつてのジャマイカでの壮絶な口喧嘩のような泥仕合をしている時間は私にはないのだ(苦笑)。 言った方にとっては何気ない一言でも、言葉というのは人の気持ちを害する怖いものであることを再認識したのであった。 政治家が失言で辞任させられる理由もなんとなくわかった(苦笑)。 それにしても入国早々いきなりイヤな思いをしたな~。 ちょっとイライラしながらも、電話ボックスの場所と空港から電車でマインツに行く電車の時間と乗り場を聞くために空港内を歩いた。 案内係の女性を見つけたので英語で聞いてみると、ものすごく丁寧に全ての質問に答えてくれた。 仕事とは言えこのサービス精神に癒された。 やっとマインツに着いたのかな・・・? ここは違う駅、ヴィースバーデンじゃないかー!? 発車時刻は合っていたのだがS8とS9という列車番号を間違えてしまったようだ・・・(涙)。 しかもややこしいことに間違えた方もマインツ・カステルというマインツに酷似した駅には停車していた。 ここで助けてくれたのが同じ電車に乗っていた、ケニアからドイツに留学しているという女性だった。 彼女はフランス語、英語、ドイツ語を操り、フランクフルトの大学でドイツ言語学を専攻しているという。 語学の天才って本当にすごいよな~。 なんて感心している場合ではなく(笑)、彼女にマインツへの挽回方法を丁寧に教えてもらったのであった。 よっしゃ、やっと着いたぜい!! 「マインツの駅の窓口ね」 こんないいかげんな待ち合わせであったが(苦笑)、難なく相方との合流にも成功した。 せっかくだからということでマインツを少しだけ観光した。 いかにもドイツらしい、バンドメンバーがビールを飲みながらのライブ(笑)。 周囲には当たり前のようにビールを飲むこんな風景が(笑)。 グーテンベルク博物館では初期の印刷機や世界中の古~い印刷物が展示され、活版印刷術の歴史を感じてきた。 印刷の技術って考えれば考えるほど偉大だよな~。 夕方前にはマインツから電車で1時間ほどのオバーヴェーゼルに到着した。 ライン川を臨むあの城にステイするためである。 駅からタクシーでずんずん坂を上っていくと古城ホテルは姿を現した。 800年の歴史を持つ建物とその敷地で一夜を過ごすというのもオツである。 高い場所ゆえ、景色も素晴らしい。 そして部屋も素晴らしかった。 この古城ホテルは友人に教えてもらい、ホームページにあるメールアドレスへのメールのやり取りで宿泊予約をした。 中世のお城へ泊まるのにもインターネットを駆使する時代なんだなあ。 昼間に学んだ活版印刷術とともにコミュニケーションの進化に思いを馳せた。 なんだかプラスマイナスいろいろあった1日だったが(笑)、結果として大いにプラス!! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2006/08/27 10:12:42 AM
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