長男と次男の職探し・・・苦労を買う長男?!
9月の20日過ぎに山から町中への引越しを終えた我が息子達。お次は即!職探しをしなければならない。親元にパラサイトしていた時、長男はいい歳こいて、バイトもロクにせずに学生をしつつ勉強漬け。次男は洋菓子職人の修行を3年数ヶ月で辞め、プ~太郎の真っ最中で貯金も殆んど無い。兄弟無職で文無しの揃い踏みである資金稼ぎをしない事には生活ができない。次男は、引っ越して3日後に週払いをしてくれる派遣会社をみつけさっさと仕事に出かけるも、長男ときたら面接アウトが続く。それというのも、次男は今は、ひたすら働いて稼ぐことを考えていれば良いだけだが、長男は、来年の受験に向けて受けなければいけない塾の講座代と次男と折半する生活費を稼ぎつつ、受験勉強もしなければならないのでそれに見合った仕事を選ばなければならないのが仕事選びを困難にしている様だった。で、やっとみつけて働き出した週払いの派遣会社だったのにココが最悪の場所で、翌日の仕事連絡が入るのが夜中の1時とか、簡単な仕事と言いつつ40キロもある資材を運ばせるとか、「サッサと下りろ」と足場を抜かれた2階から中国人労働者に突き落されそうになるとかetcさすがにこの突き落とされそうになった現場で『命の危険』を感じた長男。高校時代にも一度、ナイフを向けた相手に立ち向かい『命の危険』を感じた事があったのだがこれが命に関わる2度目となった為、一緒に行った20代年下の上司に『言う事とやる事が違う』のと『命の危険』がある職場では働けない事を告げ、その上司が止めるのも聞かずに「前回働いた分の給料は要りませんから、もう辞めます!」と言ってサッサと帰宅してしまったという。本人にとっては大事で、真面目に話しているのだろうが電話口で長男の事細かな語りを聞いていた私は、勝手にその現場を想像して笑いを堪えるのが大変だった。笑っていられるのは長男が無事でアパートから連絡しているからであってもしかしたら警察沙汰になっていたかもしれないし、入院騒ぎになっていたかもしれないだろうに、我ながら緊張感の欠片もない困った母親である。翌日、アパートにその派遣会社の若い社長が謝りに来たそうだ。「一緒に行った若い上司に『労働基準局に訴えてやるから!』とも 言ったから、ソレ聞いて慌てたんじゃないかな。ヘルメットも持って来ちゃったから回収したかったみたいだしね。でも『働いた分は払う』なんて事言いながら丸1日働いた分の日給は持っても来ないし、払い込まれてもいないんだ。別にいいけど、俺も要らないって言ったし、こういう職場もあるって社会勉強代と思えばさ」なんて言いつつ、現実は勉強代なんて払っている場合ではない以前、2度某コンビニでバイトをした長男だが経営者ではなく、その身内に底意地の悪い事をされもう2度とコンビニでは働かないなんて言っていたので「『ニ度ある事は三度ある』じゃなく、 『三度目の正直』だと思ってコンビニの夜勤すれば」「時給が安くてもいいからとりあえず近所の量販店とか」と、私のアドバイスがなくてもそのつもりだった様で。その後、量販店の面接を受けたら、何故か筆記テストがあってその解答が気に入られた様で「是非来て下さい」と言われたにも拘らず「やっぱりどう考えても安いし、日銭が入らないのは困る」ので断ったという。結局・・・遠回りに、遠回りして次男と同じ派遣会社に決めた。ハナからそうしていれば、無駄な苦労もせず給料も早くに入っていたろうに。若い時の苦労は買ってでもせよなんて言うけれど働いて貰えなかった給料分は、苦労の購入代金となった長男だった。