馴染みのお店でクレームを言ってみる
今の世には悪質クレーマーが蔓延って、時折騒ぎを起こしているのを見聞きする。私も食品関係の企業に勤務していたりするので、日々クレームになる異物混入の類には注意する御達しがある。企業によっては【お客からの苦情は問題点の改善提案】とか言いつつも、クレームが無いに越したことはない。時折、自身が消費者となってクレームしたくなる場面に遭遇したとしても騒ぐ程でもないと我慢してみたり、日記やブログに書いて気をおさめてみたり、滅多に面と向って苦情を相手に訴えたりしないものだけれど場合によってはそうもいかなかったりする。 (イメージ)今日も今日とて、この3月で行きつけ1周年となる回転寿司屋に長男とやってきた。なんのかんの言いつつも、私の好み、長男の好みに最終的に合っているからだ。アルバイトの店員にいつも通りにチョイスされた席に着く。セルフでお茶の給仕、お気に入りのネタを頼んで1皿、2皿食べ始めた時長男が訝しげに耳を押さえながら言う。「この音嫌いなんだよね~」長男に言われるまで気がつかなかったのだけれど『キィ~ッ・・・・・キキキッ・・・・キィ~』何やら間隔を不規則に変えながら金属が擦れる音がする。見ると、ナンの為についているのかは分からないが寿司の皿が回転するレーン側面にある金属部分が鮮度くんの受け皿と蓋を繋ぐ間接部分の出っ張りに擦れて音を立てているのだった。手前寄りに流れるものは音が出ないのに、奥に寄り過ぎる皿が音を立てているのだ。言われてみると気になりだすもので、だんだんイライラ感が生じてきた。これでは週に1度のお楽しみタイムに支障をきたすのでアルバイトの店員を呼んで「音が気になって落ち着いて食事できないんですけど」と、言えば「少々お待ち下さい」との返事で、数分後にやってきたのは店長だった。音のする理由と状況を場所を指摘しながら話すと「本日は音が出ない様に皿を手前に流す様に致しますし、 後日改善対策致しますので、申し訳ございません」とか言うので、不規則にいくつも流れている皿をいったいどんな風に手前に寄せて流し続けるのか?!と疑問を感じつつ「今後改善をされるのはよろしいことですけれど、 今の現状をどうにかして頂きたいんですよね」と私が返答していると間に入った長男が店長に向ってにこやかに言う。「まだ食べた皿カウントさせていないので隣りの席に移っていいですか?」 (問題の金属部分)そうなのだ、私が言いたかったのはココの席ではない別の席へ移動させて貰えれば良かっただけなのにアルバイト店員に直に言いそびれたばかりに変に話が広がってしまっていた。店長は隣りの席への移動を快諾してくれたのだった。「〇〇ちゃん(長男は私の名前をニックネームで呼ぶ)はさ、 どうしてマジな顔して問題を大きくするのさ。 怖い顔して難しい言い方するから店長、クレーマーだと思って ビビッた顔してたよ。きっとこういうのにも慣れてない人なんじゃないの~」ちょっと反省したのだった。しかし、その数分後に私達親子は顔を見合わせた。私達親子以外に殆んど客も疎らで、他にも多く席が空いているにも拘らず相変わらずキーキー悲鳴を上げている音が耳元で聞こえるその席にアルバイト店員が小さな子供連れの親子を案内していた。たぶん、客の席を決めるにもマニュアルがあるのだろうけれど私が店長ならアルバイト店員には「あの席はなるべく使わない様に」との支持を出しておくけれど、その支持はなかった様だ。案の定、あの金属音がするのを気にしている会話が聞こえてきた。母親は耳に手を当てたりしているし、父親はレーンを覗き込む。どうするかな~?!と思って暫く様子を伺っていたがその親子はナンの苦情も訴える様子も見られなかった。人によって我慢の限界点、苦情を言いたくなる沸点には違いがあるのだな。次回、また食事に来た時には是非、改善されていると期待したいものだ