のらりんくらりん

​​私の所属する夜勤の部署は三分割されていて、
三ヶ所全部把握してこなせるのは現在では６０代のＯさん、
私、日系ブラジル人のＨさん​のみ​だったりする。
基本８時間従事できる人に限っていて、
仕事に慣れるにつれて三ヶ所全部覚えて貰う様になるのだが
二ヵ所覚えたあたりでたいがい辞めて行ってしまう。
慢性的人手不足の部署である故に、シフトが組まれた中で一人休んだりすると
一気にハードモードになる。


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で、Ｏさん、６月末は有給休暇をとって連休中だったのだが
社員が渋い顔をして作業中の私のトコに来て言った。

​​「Ｏさん、骨折したそうです」​​

ドコの骨を骨折して、全治何ヶ月なのか、容態はどうなのか、
今どうしているのか、入院しているのか、情報が『骨折』とだけしかない。
ちょいと顔面が引きつった。

​私が冷蔵庫のドアを蹴飛ばして右足の小指を骨折したこと​を思い起こす。
あの時はまだ人手が多かったからナンとかなっていた様だったが
今、Ｏさんが仕事を休むとなると・・・

​​どうなっちゃうんだろう～​​


月が替わって本日４日、出勤する足も重くなる。
勤務先の玄関で見慣れた姿に驚く。

私　「Ｏさん！！大丈夫なんですか？！
​　　　骨折してるって聞いたけど・・・ドコ折ったの？！」​

玄関で靴を脱いでいるＯさんだが、骨折したという話なのに
ギプスをしている箇所がない。

Ｏｻﾝ​「足よ、足、左足の小指！​
　　　大丈夫じゃないわよ。痛いけど、医者が歩いていいし
　　　仕事もしていいって言うから～、月曜日から来てんのよ」

私　​「足の小指？！私とお揃いになんてしなくて良かったのに～​
　　　ナンでギプスしないで平気なんですか？？？
　　　私なんてギプスして、松葉杖はつかないとダメだって怒られたんですよ」

Ｏｻﾝ「着替えしようと片足上げたら転んで骨折したのよ。
　　　救急車で搬送されたんだけど
　　　医者が『隣りの指を添え木にしてギプス代わりにするから』って
　　　踵で歩けるから月曜日から来てんのよッ」

　　　　　　　
くろすけ１月の骨折 posted by (C)くろすけcat　　　　　

骨折してから３～４日しか経ってないってことである。
そんな骨折あるものなのだろうか？同じ足の小指だというのに
私なんて、骨がつかないで離れるから歩くならできるだけ松葉杖を。
だったのに、足だって浮腫んで靴も履けないから仕事も諦めたのに。
こうも違うなんて、思わず冗談でもなくＯさんに

「どんな折りかたしたんですか？！レントゲン見せて下さい」

なんて言ってしまう。
さすがに一日仕事するのは無理で半ドンでご帰宅しているが
来たら来たでいい様にこき使われる職場なんだから、
年齢だって骨の治りも遅くはなってきているだろうに、
骨折した足をかばう足だって疲れるんだし、
立ちっぱなし仕事なんだから無理しなくて良いのに、
お大事にして下さいと言いつつも、
来てくれるだけでありがたき幸せだと思ってしまう。