テーマ:花に学ぶ(487)
カテゴリ:花を愛でる
「こんなトコロにガマの穂がある?!」
私はガマというものは川原や湖沼なんぞに 生息しているものだとばかり思っていたので 町外れの田んぼの片隅に小さな群をつくっていたのを発見してちょいと驚いた。 ガマ(コガマ) (8月3日撮影) 川遊びの季節が来ると暇さえあれば 家から1キロも離れていない場所に行く。 大中小と川幅の違う3本の川があって、 小川には川エビやサワガニ、中川にはシジミ・ドジョウ、大川には鯰やハヤ等いて 子供の頃の私には格好の漁場であった。 一番川幅のあった大川の川岸に無数にあったのがガマの穂で、 ビロードを纏った様な、一見造花にも見えて、 ユニークなその姿は、ソーセージ型と比喩されることが多いようだが 例えるなら私の場合、太さはだいぶ違えども 大好物だったきつね色のアメリカンドックに思えた。 その名前を知っているのも、 父が幼少の頃買い与えてくれた絵本『日本の神話』と 祖母が教えてくれた童謡のおかげだ。 大きなふくろを かたにかけ 大こくさまが 来かかると ここにいなばの 白うさぎ 皮をむかれて あかはだか ガマの穂が破裂した様にもわもわモコモコの綿らしきものが生まれ出ている。 コレはいったナンなのだと思ったワケで。 どうしても確認したくなって ガマの穂を発見した現場に行き試しに1本、 ニギニギ圧力をガマの穂にかけてみたら 1本のガマの穂から直径20cmの皿に山盛りの 鼻息でも飛んでしまいそうなぽわぽわの綿が収穫できた。 こんな感動は久しぶり~♪ (大喜びで息子に見せたら驚いた挙句にガキ扱いを受ける) (下の画像で言うと) ガマの穂の ソーセージ型部分は雌花で 雌花の上にある三角すい型の部分が雄花 雄花も雌花も花びらなどはない単純な構造なのだ。 雌花は結実後、綿クズのような冠毛を持つ微小な果実(種)となる。 風によって飛散し水面に落下し発芽する風媒花なのだ。 ちなみに、ガマの穂から採れる綿は昔、 フトン綿として使われたこともある由縁で 蒲団(ふとん)という漢字に蒲(ガマ)が使われているそうな (Wikipedia参照) で、確かにこの綿の上なら、 (因幡の白兎が赤裸で寝転がっても痛そうではない、穂綿に包まったんだな♪) と納得できるのである。 が、しかし調べていくうちにはたして (因幡の白兎は本当にガマの穂綿に包まって赤剥けになった身体が治ったのだろうか?) と、次なる疑問が生まれてしまった。 (8月12日撮影) ガマの穂綿に薬効があるのか否か?ということである。 結果、ガマの穂綿には薬効は無いらしい。 火打石で火を付けていた時代には、 穂綿に硝石をまぜて火口(ほくち)として用いることがあった 蒲の穂を乾燥させて蚊取り線香の代用として使われる事もあるそうだ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2019年10月23日 04時25分09秒
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