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「恋に落ちる」という。
本当に落ちるから、落ちるという言葉になるのだろうと思う。 かくいう、とらのこどもも、過去に一度だけ、落ちたことがある。 「絶対ダメだ。絶対に止まらなくなる。」そう思っているのに、恋に落ちていく。 妻も、子どものことも捨てて、彼女に走ろうと何度思ったことか。 「絶対にダメだ。」そう思い定めて、自分の右足に短剣を突き刺して、血みどろに なって、踏みとどまったものだ。あんなに苦しい思いは、もう二度としたくない。 死ぬかと思った。そしてまた、このまま死んでもいいとも思った。 夜の闇に、彼女が浮かび上がる。 毎夜、毎夜。浮かび上がり、襲ってくる。身体が痺れる。 時間が解決する。そう思ったが、1ヶ月、2ヶ月、3ヶ月。。。解決しない。 もっともっと苦しくなる。半年経ち、1年が経った。 薄いかさぶたの下には、真っ赤な血がどくどくと脈打っている。 自分でそれがわかる。 あれから、すでに10年以上になるけれども、古傷は雨が降るたびにうずく。 ハリーポッターの額のキズと同じだ。 近づいてはいけないものに近づいたときは、キズが腫れ上がり、どくどくと動き出す。 絶対的美形は、アイドルであり、偶像にすぎない。 恋焦がれたとしても、疑似体験を超えない。 本当の恋愛とは、自分の遺伝子の可能性として最高の組合せの相手を見つけたときに、 「恋に落ちる」という形で、その遺伝子を追いかけるのだ。 直感という判断回路が、瞬時に識別し、瞬時に恋に落とす。 誰も逃れられない。だから怖い。身震いするほど怖い。その怖さは教えられなくとも、 皆が知っている。身体をふるわせて、そのときを待っているのだ。 あなたが恋に落ちるのは、明日かもしれない。 それは、どんなホラー映画よりも怖いことかもしれないのに、、、。 記:とらのこども お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2007.07.29 17:38:26
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