テーマ:愛しき人へ(903)
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ゆうちゃんは、子どもらしく、めっちゃめちゃ元気。
別の言い方では、やんちゃ。悪い。でも、お母さん大好きで、とてもよい子だ。 お母さんの弟さんが京都にいる。このおじさんがゆうちゃんをとても可愛がっている。 それで、京都に遊びに行かせることになった。去年の冬。ゆうちゃんは、小学1年生。 ゆうちゃんちは、自宅から名古屋までは地下鉄、バスを乗り継いで1時間ほどかかる。 それで、お母さんがJR名古屋駅まで送り、 「のぞみ○○号の○両目に乗ったよ。よろしく。」と弟さんへ電話する。 京都に無事、到着。 新幹線ホームにおじさんや従兄弟たちが迎えに来ていて、楽しい楽しい休日が始まる。 ひとりきりの新幹線旅行だ。 ひとりで新幹線に乗って大丈夫だった?寂しくなかった?と、みんなが聞くけれども、 「ぜんぜん、大丈夫ぅ~。」とゆうちゃんは平気。子どもはたくましい。 さて、楽しかった休みも終わって、帰る日になった。 京都駅のホームで、おじさんちのみんなが手を振って見送る。 「ゆうちゃん、またおいでね~。」 「次は、名古屋に遊びに行くからね~。」 名古屋駅の新幹線ホームでは、お母さんが待っていた。 ゆうちゃんの乗った新幹線が無事に到着。降りてくるゆうちゃんを、待っているのだ。 おかしい。 乗ったはずの車両から降りてこない。新幹線から、もう降りてくる人はいない。 他の号車へ探しに行くけれども、やっぱりいない。 弟さんへ電話する。 間違いなく、のぞみ○○号に乗ったという。○号車も間違っていない。 でも、どこにもいない。 ホームをかけずって探す。改札にも行って見る。 も一度、ホームを探す。いない。別の改札へも探しに行く。いない。 駅員に相談。もうすでに、おかあさんは取り乱し始めている。 駅員は冷静に聞き取りをしてくれて、まずは呼び出しをしてくれた。 でもいない。手分けして在来線ホーム、名古屋駅コンコース内も探してくれた。 時間はどんどん過ぎていく。10分、20分、30分、、、。 警察に行き、捜索願いを出す。おかあさんは、もうぼろぼろに泣き崩れている。 もしかすると、誘拐かも。 もしかすると、何か事故か。とにもかくにも、ゆうちゃんはどこにもいない。 おじさんが名古屋まで駆けつける。 実はゆうちゃんちは、母ひとり、子ひとりの母子家庭なのだ。 お姉さん、大丈夫だからと肩を抱く。お母さんはおお泣きで、おめいている。 ところで、ゆうちゃんはといえば、、、。 実は、家にひとりでちゃんと帰っていた。途中、親切な人がいっぱいいたらしい。 名古屋駅でどうしてもママに会えず、仕方ない。自分で帰ろうと心に決めた。 地下鉄の乗り方も、切符の買い方も、乗り換えも、、、、 途中、途中で出会ったおじさんや、おばさん、お兄ちゃんや、お姉さんが教えてくれた。 バスに乗るまでも、知らないおじさんが案内してくれた。 事情を言って「お願いしますね。」バスの運転手さんに託してくれた。 それで、ゆうちゃんは無事に自宅に帰った。 鍵を持ってなかったから、そのままお母さんの帰宅を待っていた。 ゆうちゃんは、今日も元気で、悪くて、やんちゃだけど、お母さんのこと大好きだ。 お母さんも、ゆうちゃんをすごく可愛がっている。 小学2年生になって、去年とは見違えるほどまた成長したようだ。 ただし、次から京都に行くときは、ゆうちゃんもMY携帯を持っていくらしい。 子どもは大人が思っている以上に、たくましい。立派だ。大人だと思う。 男の子であればなおさらだ。ちなみに、とらのこどもも小学6年生くらいからは、 成長していないなあ、と思っている。身体は成長した、もちろん、経験も積んだ。 でも、精神的な部分はあの頃と変わりない気がする。 記:とらのこども お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2007.10.14 10:25:02
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