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最近は、他のブログ・メルマガの引用ばかりのとらのこどもです。
まあ、わたしのフィルタ経由ということで、ご参考にしていただければ幸いです。 それで今日のご紹介NEWSは、ペルーのFUJIMORI元大統領。 山本善心の週刊「木曜コラム」 今週のテーマ : フジモリ氏の身柄引き渡し 時局心話會 代表 山本善心 9月21日、チリ最高裁の刑事法廷はペルーのアルベルト・フジモリ元ペルー大統領に対して、ペルー政府に身柄を引き渡すとの最終決定を下した。人権侵害や汚職などの事件に関わったとしてペルーでの刑事裁判に臨むことになる。今回の決定に対して、フジモリ氏は異議の申し立てが認められていない。 今年7月のチリ最高裁による第一回の判決では「引き渡し不可能」とされたが、二回目の審理で逆転判決となったのは想定外である。引き渡し決定の7件のうち2件は人権侵害、5件は汚職とされた。今回の判決では海外のNGO(非政府組織)から激しい非難が寄せられるなど、国際世論の高まりも配慮したとされている。しかし「実際はチリ・ペルー両国政府の政治的な駆け引きによる妥協の決定だ」との声が漏れ伝わってくる。 当事件について、フジモリ氏は政治責任については道義的に認めているが、刑事責任には一貫して無実を主張してきた。フジモリ氏は日本滞在中、筆者に「チリは中南米諸国の中でも公平な裁判ができる国です。私の無実を証明できる唯一の国だと思います」と言っていたが、思惑は完全に外れたものといえよう。 チリ最後の夜 22日、フジモリ氏はチリの自宅で新聞社の取材に応じ「チリ最高裁の引き渡し決定は誠に遺憾である。私はペルー大統領としてテロと戦い、ペルーの自由と民主化、人権と法治をもたらしたのです。今後はペルーでの裁判で戦う」とコメントした。 ( 中 略 ) 白人社会への挑戦 1990年に大統領に就任して以来、フジモリ氏は歴史に残る輝かしい功績を残した。ペルーの憲法を改正し、教育改革では小中学校を2000以上開校するなど、非識字率を14%から7%に減少させた。それまで腐敗堕落していた公務員の贈収賄や汚職・公金横領の追放にも力を注いだ。 フジモリ氏は、白人を中心とする巨大な特権階級の権益を、法改正と政策で一気に改革した。官僚たちの無責任かつ無能無策な行政に対し、抜本的な構造改革を断行。国家公務員法の改正で莫大なムダ金にストップをかけ、効率的な「小さな政府」に成功したのである。 しかしこれらの改革は、触れてはならない世界的なネットワークを持つ白人社会への挑戦であった。フジモリ改革は旧支配階級の既得権益(政治・経済基盤)をずたずたに破壊したからだ。白人社会への挑戦はその後、米国からの不信と疑惑を招くことになる。今回も、米国は助けてくれなかった。 有罪なら30年の禁固刑 元国家元首が自国の法廷で裁かれるのは、世界の歴史上初めてといえよう。しかし罪状について、フジモリ氏が直接タッチした確たる根拠と事実は、今日に至るも見当たらない。これは前トレド首相が不人気を挽回するために「証拠不十分」のまま突っ走った結果物に他ならない。 フジモリ裁判は今後早い段階から、刑事裁判の被告としてペルー最高裁で行われる見通しだ。今後、7件のうち2件の人権侵害により政治的な強権で有罪にとされれば、30年以上の禁固刑に処せられるとの見方もある。一方、中央省庁という大権力機構に挑戦し、官僚の既得権益に踏み込んだ安倍首相は省庁から集中的な逆襲を浴びたが、病に倒れただけで事なきを得た。 それに引き換え、白人社会に挑んだフジモリ氏は早期の刑の執行によって政治生命が絶たれるとの見方がある。しかしペルーのフジモリ派は国会で第4位の議席数を持ち、今後も議席数が増える勢いだ。それに次期大統領選は、ケイコ氏が最大の有力候補である。 衆議院でフジモリ感謝決議 在ペルー日本大使公邸占拠事件ではフジモリ大統領の指揮により71名の人質(日本人24名を含む)が無事救出された。報告書によると、橋本内閣は平成9年4月24日の衆議院本会議で、フジモリ氏に感謝の言葉を贈っている。 橋本首相の感謝文の一部を下記に引用する。 「今回、フジモリ大統領がこの事件をテロに屈することなく、人質を安全に救出するとの観点から、周到に準備を図って救出作戦が行われ、大部分の人質を無事解放して解決されたことに感謝の意を表したいと思います」 「事件終結直後、私はフジモリ大統領と電話で会議致しましたが、私より、フジモリ大統領の努力に謝意を表したのに対し、同大統領よりは(中略)ペルー政府を信じて頂き感謝する旨の日本国民へのメッセージが伝えられたところであります」 昔から「元を忘れず、末を乱さず」という言葉があるが、フジモリ氏の日本国民救出という、大統領として政治生命を賭けた大恩を忘れてはならない。「フジモリ元大統領を救出する会」は、氏に感謝の意を込めてご恩返しをしたいと強く願うものである。政治裁判でなく公正な裁判を行うよう、ペルー政府に強く働きかけていくには、世論の力と政治力しかないのだ。 【このコラムは毎週木曜日に更新。次回は10月4日(木)】 >>メールマガジン「週刊木曜コラム」読者登録(無料) ※山本善心の週刊「木曜コラム」のメールマガジン(無料)を開始しました。お陰様で毎日多数の方々より読者登録を頂いております。読者登録は上記にてお申込みくだい。 PS 山本善心さんの週刊「木曜コラム」は、とらのこどもお勧めメルマガです。 よろしければ、どうぞバックナンバーをご覧ください。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2007.09.28 12:48:40
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