テーマ:愛しき人へ(903)
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■山道を5時間歩いても郵便物を運ぶ局員■
増田さんのように、自らの職業の中で人々に感動、感銘を与 える人も少なくない。 平成17年9月、宮崎県の山間部に位置する椎葉村は、台風 14号で村外に通じる道路が寸断され、電気、水道、電話も止 まって孤立した。 日本郵政公社九州支店(熊本市)は職員約40名を宮崎県に 派遣。職員たちは、東隣の南郷村から約2時間半の山道を歩い て、3日分溜まっていた郵便物を同村南部を担当する尾崎郵便 局に届けた。 尾崎郵便局は配達を再開。さらに約20キロ先の大河内簡易 郵便局へ、約5時間歩いて峠を越えて、郵便物を運び、そこか ら6人の配達員が約150世帯に徒歩で配達した。 郵便物を受け取った村民の一人は「郵便受けを見てびっくり。 近所の人と『ヘリで運んだのかな』と話していた。郵便が届い て外とつながった気がしてほっとしました」と喜んでいた。 [1,p134] 何時間も山道を歩いて郵便物を届けた局員たちの使命感には 頭が下がる思いがする。 ■海を越えたまごころ■ 郵便局員に続いて、今度は警察官の話である。平成17 (2005)年5月末、京都御所のすぐ西側にある中立売(なかだち うり)警察署に一通のエアメールが届いた。オーストラリア・ シドニーのジョン・マクニーベンさんという男性からの手紙で、 「4月に家族で京都を訪れた際、娘のキティがショルダーバッ グをタクシーに忘れた。発見に力添え下さい」との依頼であっ た。 さっそく拾得物を調べてみたところ、七条署にそれらしきショ ルダーバックが届けられていた。英語の得意な安藤栄二警部補 (42)が、エアーメールに記載されていた電子メールアドレ ス宛に、バッグが見つかったことを知らせるメールを送信。以 後、返す手順などを含めて8回ほどメールのやりとりをした。 バックは6月初旬に航空便で送り返された。 7月4日、少女から感謝の気持ちを伝える手紙が安藤警部補 に届いた。「このカバンはお気に入りで、貴重なものが入って いました。大変感謝しています」 府警本部長にも父親からお礼の手紙が届けられた。「日本人 がいかに親切か。友人にバッグが返ってきたことを話すとみん な驚いた。府警の皆さんは称賛に値する」 安藤警部補は「丁寧な礼状で逆に恐縮しています。娘さんが 学校でこの体験を披露するというメールももらいました。これ を機会にもっと日本を好きになってほしい。」[1,p76] 遺失物を管理するのは警察の仕事である。しかし、そこに込 められたまごころが人を感動させる。それは国を問わない。 国際派日本人養成講座 Media Watch: 心温まるニュースより転載。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2007.10.06 00:53:04
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