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長い長い夢を見た後に、目が覚めて時計を見てみたら、
たったの1時間ぐらいしか経ってなかったなどということがよくある。 それは、夢というものは、実は「時計的な時間」=「クロノス」によって見ている ものではなくて、 別の極めて個人的な時間=「カイロス」と呼ばれる時間で見ているからなのである。 つまりカイロスとは、人間一人一人が思う「意味合い」などによって、 いくらにもゆがめられる時間なわけである。 小説などで、「そして10年の月日が流れた」と描写される時の感覚に近いものかも 知れない。実際の時計的な時間ではない。こちらが「そうだと思う」時間なのである。 空間でも同じようなことが考えられる。 ではなぜ、夢はカイロスで見るのであろうか。 じつは夢というものは、ユングによれば、クロノス的に言って「ほんの一瞬で」見ている ものなのである。覚醒の直前か直後かに、無意識からデータだけを与えられ、それを意識 において(といっても意識はしないのだからおそらく意識と無意識の境界あたりで) 「理性」がその「独自の設計図」に基づいて「夢」を作っていると言うことになるだろう。 すなわち、無意識からのデータ、あるいは理性の設計図の中に、何らかの「時間設定」が 考慮されていれば、夢はその時間に沿って構築されるというわけである。 小説の中での「そして10年の月日が流れた」という説明のようなものである。 ちなみに、無意識からのデータは、外的刺激、例えば目覚ましの音などによっても触発さ れるような形式で出現するとも言われる。 結論:夢の中の時間は、覚醒時のいわゆる「現実」の時間とは全く異なるものである。 皆さん、いかがでしょう? ご存知でした?? 夢の中では、本当の人生のような長編もあれば、怖い怖いショートストーリーもある。 できれば、楽しい夢がいいので、毎日、毎日をがんばりましょう。 よくやった、できることはやった。という安心をかかえて安眠したいものです。 以上、ネット発表論文「ユングと宗教心理学」よりご紹介しました。 佛教大学大学院 教育学研究科修士課程 臨床心理学専攻 杉田貴行さんという学生さん の発表論文です。 記:とらのこども (論文の締めくくりは下記のようになってました。) 夢の世界と、現実世界の出来事は、奇妙な一致をしている場合もあり、 それに気づくことにより、何かしらの深い情動や認識を得ることもある。 いずれにせよ、実生活に活かせてこその気づきであり、夢の世界と現実世界の関わり方が 重要であることは言うまでもない。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2007.10.10 19:34:38
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