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五月ばかりなどに里山にありく(枕の草子 第207段)
五月ばかりなどに山里にありく、いとをかし。 草葉も水もいと青く見えわたるに、上はつれなくて、草生ひしげりたるを、 ながながと、たたざまに行けば、下はえならざりける水の深くはあらねど、 人などの歩むに、走りあがりたる、いとをかし。 (五月の頃、山里を歩く(牛車で出掛ける)のは、とても趣があります。 草の葉も水もとても青く見え渡る所で、表面は、特に変わりなく草が生い 茂る所を長々とただ歩いて行くと、地面に溢れている水が深くはないけれど、 従者が歩くに従って、ほとばしり上がるのは、とても趣があります。) 左右にある垣にあるものの枝などの車の屋形などにさし入るを、いそぎて とらへて折らむとするほどに、ふと過ぎてはずれたるこそ、いとくちをし けれ。蓬(よもぎ)の、車に押しひしがれたりけるが、輪の廻りたるに、 近ううちかかへたるもをかし。 (左右にある垣根から何かの枝が牛車の屋形の中に入ってくるのを急いで 取って折ろうとするけれど、すっと過ぎていくのはとても残念なことです。 蓬が牛車の車に踏みつぶされ、車が廻るのにつれて近くに薫ってくるのは 趣があるものです。) 平安時代も、現代も、みずみずしい新緑の頃の山は魅力いっぱい。 ハイキングで、山に行きたい季節ですね!! 記:とらのこども お題は、SHIZUKAGOZENさんから拝借しました♪ http://plaza.rakuten.co.jp/shizuka615/ ↓↓↓ 応援してくださるとうれしいです! にほんブログ村 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2009.06.13 07:23:25
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