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バードメンズゲイジ。

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2007.10.09
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カテゴリ:いろいろ
土の匂いと、血の匂いがしていた。
俺はどうやら薄暗い穴の中にいるようだった。

がやがや周りが騒がしい。
蒸し暑い。体があちこち痛い。
あご紐が邪魔だ。擦れて鬱陶しい。

あご紐?

俺はヘルメトを被っている。
そうだ、指揮をとらなきゃ。俺は指揮官なんだ。
俺の部隊はどうした?




体調が悪い時、
よくこんな夢をみる。
南の戦場の夢だ。


俺のじいさんはルソン島で死んだ。
砲兵隊長だったそうだ。

戦争未亡人となり、
ばあさんは戦後まもなく再婚した。
既に死んだじいさんとの間に出来た、
連れ子の娘が一人いた。

その娘の子が俺だ。



俺はばあさんに愛されて育った。
今思えば偏執的ともいえる愛情だった。


とっくに成人していたある日、
ばあさんから見せてもらった
実のじいさんの写真。




こっそり大事に仕舞っていたんだろう。

年月を経て茶色に変色した写真に焼きついていたのは、





軍服を着て口ひげを生やした
俺にそっくりな男の姿だった。










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Last updated  2007.10.09 21:48:26
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