テーマ:心が折れそうな出来事(10)
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少しずつ、少しずつ、あなたが居なくなったことを受け入れてきた。
時々後戻りしながらも、前向きに進んできた・・・つもりだった。 お正月、毎年家族でお祝いをした。 母の作ってくれたお節料理とお雑煮で、 揃って食卓につき「おめでとうございます」と新年の挨拶をする。 私が結婚して家を出た後も、元旦には実家に戻ってそれまで通りお祝いした。 あなたが一人暮らしを始めてからも、やっぱり元旦にはみんなが揃ったね。 子どもが増えて、賑やかなお正月になっていったね。 いつもは離れて暮らすあなたと、必ず会える大事な日だった。 一昨年のお正月。 一時退院をした父と迎えた最後のお正月になったね。 去年のお正月は、初めてひとり欠けたさみしい年始になったけど、 「みんなが揃ってくれて、お父さんも喜んでるよ」 という母の言葉で、いつも通りの賑やかな顔合わせができた。 いつもお互いが好きそうなものを選んで、お年賀として持ってきた。 ここ3年の私の選んだお年賀は、愛媛名物の「ポエム」というお菓子。 いつだったか、あなたが旅先で買ってきてくれたんだよね。 「これすっごく美味しいよ!」って。 たまたま食材宅配のカタログの中に見つけて持ってきたら、とても喜んでくれたよね。 それから恒例のお年賀として、これを選んできた。 子どもたちが大きくなってからは、福袋の品評会も恒例になっていた。 娘たちが買って来た福袋を開けて、ファッションショーの始まり。 あなたは「似合う、似合う!」と拍手していたり 「私も着てみたい~!」とファッションショーに乱入してきたり。 そのあとは子どもたちが持ってきたゲームを一緒にしたり、百人一首やカルタをしたり。 去年は一番下の娘がクリスマスにもらった「ロンポス」に熱中していたよね。 よーいどん、で同じパズルに挑戦して、私が先に完成したら すっごく悔しがって、「絶対完成させるから!」って長い時間考え込んでいたね。 「ヒントあげよっか?」って言っても「ひとりで考えるもん!」って。 わかっていたよ。 今年の正月、あなたは来ないこと。 いつも通りみんな揃って食卓を囲み、お年賀はいつもの「ポエム」。 子どもたちのファッションショーも、そのあとのゲーム大会もいつもと一緒。 ただ あなたがいない。 わかっていたはずなのに、すべてが終わって帰り支度を始めた時 こらえきれないほどの寂しさが、私の心を支配してしまった。 祭壇に飾られたあなたの写真、 そして、小さい箱に納められた あなた。 だってそこにいるんだもんね。 もう一緒に笑ったり遊んだりしゃべったり・・・できないんだね。 わかっていた。 わかっていたけど。 納得できない。 また、私の心はザワザワする。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
January 27, 2011 09:37:59 PM
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