厳罰化は時代錯誤
朝日新聞に連載中の「どうする秘密法」.今日は堀江貴文さんのコメントを紹介します.(以下転載)どうする秘密法厳罰化 時代に逆行する 元IT会社長 堀江貴文朝日新聞,2013年12月31日 2001年の9・11同時多発テロ以降,米国は過剰に防衛していますね.その米国に言われたんで,「やりまっせ」ということで作ったんじゃないですか.政治体制の違う中国と向き合う中で,日本は米国に追随するしかないと考えたのでしょう.おつきあいですよ. だから,国民のために罰則を強化して秘密を守るっていうけど,だれが得するかがさっぱりわからない.問題なのは厳罰化ですよ.この法律だけでなく,日本社会が刑罰を重くする方向で動いてますね.当局が恣意的に運用すれば,犯罪は減るどころかかえって増えてしまう.厳罰化の流れを変えないと,社会はよくなりません. もっとも,罰則が強化されても,(米政府の極秘の情報収集活動を暴露した米中央情報局元職員の)スノーデン氏みたいな人たちが出てきてリークをすると思う.国家は昔みたいに情報統制はできない.やるやつは今でも覚悟を決め,くだらない世の中の空気を変えてやるくらいの思想でやっているわけでしょう. しかも,グローバル化が進んで,ソーシャルメディアも発達した.なのに,国の秘密を守らないと厳罰にするぞと脅すような法律を作るのは,明らかに時代に逆行している.国家は市民のためにつくられたのに,秘密法は国家と市民の間に新たな対立を持ち込むようなものです.そうじゃなくて,いまは国民国家をどうすんの,みたいな議論に踏み込むときでしょ.(転載おわり) さすが堀江さんは時代を見る目があります.「厳罰化」という,いま日本の司法が落ち込みつつある泥沼に着目.その時代錯誤ぶりを,きっちり指摘しています.