0.1パーセント
六本木ミッドタウンの中にあるサントリー美術館で薩摩切り子展が行われている。江戸末期に江戸から職人を招き7年間にわたって作られた薩摩切り子は現在、100点くらいしか残っていないがサントリー美術館はその多くを所有している。 美術館の文芸員の女性が別室でスライドを使って専門的な解説をしているが数十席が満席状態。東京の1千万人の人口の0.1パーセントが薩摩切り子に興味を持ったとしても1万人が来館し、さらにその1パーセントが専門的な解説を聞いたとしても100人は集まる。 趣味が多様化しても1千万人の人口がいれば、かなり特殊な企画展でも成立する。(周辺も入れると実際の東京圏には数千万人がいる)地方では美術でも音楽でもかなりポピュラーなものでないと興業は成立しない。地方での文化振興が容易ではないことが分かる。