新着記事一覧 | 誰かが言わなきゃならない

漢方薬の勧め

漢方医学を学んだ医師が若い頃、試験で風邪の対処が問題として出されたと書いている。正解は「安静、保温、加湿」だ。西洋医学の対処療法と異なり、漢方では身体全体を相手にする。漢方のすばらしさが世界的に見直されているが、漢方薬の元になる草木は日本では栽培されなくなっていて、ほとんどが中国からのもの。レアアースではないが、そのうちに輸入が難しくなる可能性がある。滋賀県の面積にも及ぶ耕作放棄地が問題になっているが、国が補助金を出しても放棄地で漢方薬の栽培をすべきだ。所得補償のバラマキとは異なり、高齢農家の生計と国民の健康の両方にプラスになる。

2010.11.13

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書店の雰囲気

　東京の日比谷シティは霞ヶ関の官庁街と新橋の民間企業のオフィスとの狭間にある。となりにはプレスセンタービルがあり、地方の新聞社の東京支社が入っている。　一階の入り口の奥に大型書店のジュンク堂がある。平積み台はなく、本棚を見ると一見して普通の書店とは違うマスコミ関係、政治経済関係の本がずらりと並んでいる。普通の書店では片隅の岩波新書が目立つところにある。　昼休みに立ち寄って背表紙を眺めている客もマスコミ関係者と思われる人が多い。兜町は株式関係、経済関係に強い書店、築地は食品関係などそれぞれの地域の特色にあった書店があるはず。雰囲気を感じながら専門書店を巡るのも楽しいものだ。

2010.11.12

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宇宙起源説

　光線が差し込む場所で衣服を脱いだり着たりすると埃が舞い上がるのがわかる。いつの間にか部屋の隅に糸くずやわた毛がうっすらとたまっている。そのままにしておくと一つにまとまり風で浮遊するようになる。　宇宙では小さな塵が互いに引力で引き合って集まり、それが次第に大きくなって星の原型が出来たそうだ。　この理論を考えた学者は家で掃除をしていて気がついたのではないかと思いたくなる。リンゴが落ちるのを見て引力を発見したのよりもっともらしい。

2010.11.12

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事業仕分けと原子力

　事業仕分け第三弾で特別会計が取り上げられた。原子力関係ではエネルギー対策特別会計が俎上に上ったが、これは石油特会と電源特会が統合されたもの。仕分け結果は政策目的に合致したものに絞り込んで全体で１～２割削減というもの。　電源特会そのものに見直しが要求されるかと心配する自治体関係者もいたようだが今回はこの程度の結論で収まった。全国原子力立地市町村協議会は電源特会の交付金について何らかの不利な条件がつけられることには神経質になっている。　過去何兆、何千億円の交付金はもとはといえば消費者が支払った特別税。納税者、地元住民に対してどのような効率的な使い方がされたかは仕分け人に言われなくとも国や自治体がちきんとフォローすべきものだ。

2010.11.11

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商売のコツ

　お気に入りの料理屋では必ず店員が外まで見送り、「ありがとうございました。気をつけてお帰りください」とお辞儀をして見えなくなるまで見送ってくれる。　金を払ったあとで車はどこの駐車場に停められましたかと聞いて駐車券をくれる。食べ残したのを見てパックに詰めますかと聞いてくる。新しいものが入ると案内状をよこす。　しっかりした材料を使って丁寧に料理することが第一だが、こんな気配りがきいている店だと客は離れない。

2010.11.11

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出来ないこと

　世の中にはなかなか出来ないことがある。世話になったら次の日に礼状をだすこと。マイカーのエンジンオイルを期限内に交換すること。家に帰ったらすぐに靴を拭いておくこと。食事の後に甘いものを控えること。　妻にありがとうということ、これが一番出来ない。成功したり幸せになったりするにはこうしたことが出来るようになる必要がある。よく考えると素直な気持ちにならないと出来ないことばかり。　素直な気持ちになれない、なろうとしない自分には無理な話だ。ギラギラした気持ちがないと物事は達成できないと思ってしまうし、絶えず欲望も疼く。

2010.11.10

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生きた証

　人は誰でもこの世に生きていた証を残したいと考える。古代の王の巨大な墓から旅先の落書きまで生きている間に何かの痕跡を残したいと願い実行に及ぶ。　インターネットの普及で今や誰でも自分の足跡を残すことが可能。ブログのアーカイブスを見ると何年たっても記録は残されている。だがネット上の記録はグーグルなどによって巨大なメモリーに収納され続ける。　だが、それがいつまで続くかは不明なので生きた証としてはまだ頼りない。インターネット上のお墓はまだ売り出させていないが、とりあえず石に彫り付けておいた方が確実なようだ。

2010.11.10

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ナヤミムヨウ

　日本にヨーロッパから宣教師が来る時代のことを読んでいるとイライラする。日々の生活のために精一杯働き、そのことにある程度満足していた人々に、キリスト教の原罪を指摘して不安を煽り信仰を勧める。　彼等は日本だけでなくそれまでに南北アメリカ、アフリカ、アジア諸国で新たな不安を売り歩いていた。言われれば気になるこのやり方は健康食品やかつらの売り込みのやり方と変わらない。　それでも日本であまりキリスト教が広まらなかったのは、幕府のキリスタン禁止令だけでなく、日本人の生活が貧しくとも精神的に充実度が高かったためではないか。外国の言うことばかり気にする今の日本人とは違う。

2010.11.09

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以心伝心

　禅寺の住職が弟子にお茶をいれてもらって飲んでいた。そこに別の弟子が現れて「何をしていたのですか」と聞くと住職は「いま魔法を使っていたところだ」と答えたという話がある。　能登の高級旅館では客がどんなことを望んでいるかを必ず考えるように仲居を教育している。静かに過ごしたい客はそっとしておく。かゆい所に手が届くようなサービスとはこういうもの。　日本人のサービスの原点は禅の思想にまでつながる深いものだが、一方で禅は弟子に親切に手を差しのべないのが本当の教育という毅然とした態度も好む。コミュニケーションの極意がここに示されている。

2010.11.09

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きっかけ

　ＥＵが加盟各国に原発の放射性廃棄物の処分について計画を２０１５年までにＥＵ内に作ることを義務付けた。現在ＥＵ内には原発大国のフランスを始め百数十基の原発がある。　あのドイツでさえ電力の４０パーセントを原発に頼っている。しかも先日はフランスの放射性廃棄物をドイツに鉄道輸送しようとしたところ反対派の行動にあい、結局反対派が排除されたと報じられている。　日本でもＮＵＭＯが処分場探しに苦戦をしているが、ＥＵのこの発表は自国内で責任を持って処分場を設けるという積極的なもの。これがスタンダードになり日本国内での放射性廃棄物処分問題の進展のきっかけになればよい。

2010.11.08

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鈴木大拙

　鈴木大拙といえば達者な英語で禅を欧米に広めた学者。多くの著作が日本でも出版されているが、中には英語で書いたものをわさわざ日本語に翻訳したものもある。　大拙は不要になった包み紙などを捨てずに取っておいた。人がそれを笑うと必ず使うときが来るからと言って、その通りになるとうれしそうだったという。　若いときに読んだ大拙の本の内容は全部忘れたが、この話だけは覚えていて自分も不要な紙を切ってメモ紙を作っておく習慣が身についた。

2010.11.08

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農業の変革

　ＴＴＰ加盟で関税障壁のなくなる問題で農業の改革が求められている。農業は自然が相手。千年を超す長い歴史があり、門外漢が簡単には入れない世界でもある。　改革のアプローチは二つ考えられる。一つは工場内で農業をやる方法。もう一つは人手に代わる農業ロボットだ。もやし、キノコ、葉物と呼ばれる野菜などは工場生産に移行しつつある。　米や麦などに必要な暑さ寒さの厳しい屋外での重労働、広い面積での移動、虫や鳥獣による被害などに対しては、ロボットや人をアシストする機械が有望だ。石油を大量に使うなどの問題点は地下の温度利用や自然エネルギー利用などエコ技術の応用がもっと進められるべきだ。

2010.11.07

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何故意図的なのか

　また渋谷で中国に対する抗議のデモが行われ、さすがに今回はＮＨＫも無視できずニュースで取り上げた。ＮＨＫの本部がある渋谷はこうしたデモのメッカになるかもしれない。　内容は警察発表で数千人の規模のデモであり、揉め事もなく整然と行進したといったもので、わずかに数十秒。コメントらしきものもない。いままで見たこともないような数の日の丸が印象的な画面であった。　さまざまなニュースの最後にあわただしく報じてすぐにニュースが終了。あきらかに意図的な取り扱いだ。国民が求めている公共放送がどんなものかを聞かずに勝手に自分達の考えを押し付けている。

2010.11.07

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朝の路線変更

　朝の連続テレビ小説は「ゲゲゲの女房」に続いて「てっぱん」。二つとも家族の絆がテーマだ。前回は松下奈緒が一躍人気者になったが、今回は富司純子が主役を食っている。　それまでの朝の連ドラは若い女性の自分探し、勝手きままな冒険と衝突、頑張りぬいて夢をかなえる。それから比べると百八十度の転換だ。　この時代、今までの路線では視聴率が下がる一方であることにやっと気づいたようだが、ちょっと路線変更が遅すぎた。原因はＮＨＫが一般国民からかけ離れたエリート集団であるからだ。

2010.11.06

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尖閣の大量コピー

　消しても消しても大量コピーが出回る尖閣列島漁船体当たり映像。これほどまでに違法？コピーが行われそれを人々が見た例があっただのだろうか。流言飛語というが、文書になったものは写されこれが動かぬ証拠となる。　紙媒体もコピー機械の発達と郵便配達制度やＦＡＸで一気に広がる力を持ったが、デジタル情報はその比ではない。一瞬にしてコピーが出来、それが世界を何周もする。大組織で情報管理に携わっている者は戦々恐々としなくてはならない。　かつて原爆の作り方がネットに出て大学生でも作れるようになったと指摘された。デジタル映像技術の進歩は次には悪質な捏造画像を作り出す恐れがある。もう誰にも止められない。

2010.11.06

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原子力開発の懸念

　原子力は次世代のエネルギーの主役だということは、エネルギー関係者であればほとんどの人が認めることだ。だが、いつまでも世論として盛り上がりを欠くのはさまざまな懸念があるから。　高レベル放射性廃棄物の処理処分に関する歯切れの悪さ。途上国の原発建設が核兵器の拡散につながるとの懸念、ウラン資源の争奪の可能性もある。　どこかの国で放射性廃棄物の地下埋設を開始する。高レベル放射性廃棄物に含まれる超長期半減期の核物質を焼却炉により短い半減期の物質に変換してしまう技術開発を行う。　原発の使用済燃料が核兵器に流用出来ないように核燃料に工夫を加える。海水中のウランの回収技術を早期に採算に乗せるなど方策はいろいろある。こういうことで日本が貢献出来ることがたくさんある。

2010.11.05

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高級魚

　先日すし屋でのどぐろのアラ汁を頂いた。身もたっぷり入っていて、食べている間に上質の脂が味噌に沁みだしてなんともまろやかなおいしさだ。アラ汁は中味の魚にかかわらずお椀一杯５００円と安い。　トロの一貫分でしかないが十分に堪能した。のどぐろやキンメ鯛の高級魚はなかなか口に入らないが、アラ汁を出す店ではこれらのアラ汁が出来ないか大将に聞いてみることだ。　アラ汁といえども元の魚が鮮度良くなければ美味くない。美味いすし屋ほどアラ汁も美味いはず。すし屋のアラ汁は冬の楽しみだ。

2010.11.05

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ナヤミムヨウ

　日本にヨーロッパから宣教師が来る時代のことを読んでいるとイライラする。日々の生活のために精一杯働き、そのことにある程度満足していた人々に、キリスト教の原罪を指摘して不安を煽り信仰を勧める。　彼等は日本だけでなくそれまでに南北アメリカ、アフリカ、アジア諸国で新たな不安を売り歩いていた。言われれば気になるこのやり方は健康食品やかつらの売り込みのやり方と変わらない。それでも日本であまりキリスト教が広まらなかったのは、幕府のキリスタン禁止令だけでなく、日本人の生活が貧しくとも精神的に充実度が高かったためではないか。

2010.11.04

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オバマの敗北

　オバマ政権が中間選挙で大敗北。理由は不況による雇用状況の悪さといわれている。何故雇用が不足しているかといえば、低所得者から中間層まで一番労働人口の多い部分でアジアなど成長国に雇用を取られてしまったからだ。　レイオフのリスクにもめげず、陽気でパワフルな労働者がたくさんいるアメリカでも生活向上バネで活気付く安い賃金のアジアの労働者には勝てない。アメリカでは雇用年数が短い人から首を切られるから若手は大変だ。　ＩＴ関連でも仕事は優秀なインド人にどんどん吸い上げられている。アジアの賃金が上がってアメリカに追いつくにはまだ相当の年月がかかる。環境ニューディールなどの政策もそれが実際のジョブとなるには多くのハードルがある。

2010.11.04

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文字の魔力

　文字は実態を表すが真実ではない。文字で表すことで物事が美にも醜にも、善にも悪にもなる。小説などは文字による作りものであり、いかにも本物らしく描いて読者を魅了し、読者はその世界に住むかのごとく錯覚する。　動植物は飢えと乾きと寒さを感じて生存競争のために自然の摂理で動いている。人はそれを見てもっともらしい理屈をつけて文字で表現する。　文字を武器にするのがマスコミ。戦時中に戦争の犠牲者をマスコミが美化したり、つい先頃は選挙前に民主党を美化したりして国民を惑わせた。文字ほど便利なものはないが、それだけ危険性も持っている。

2010.11.03

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類似の現象

　山奥には平家伝説が多く残されている。言葉や風習も平安時代や鎌倉室町時代のものが残っていて驚かされる。文化は波紋を描くように発生場所ではとっくに無くなったものが、周辺で生き残る。　尖閣列島問題で日中関係が思わしくないが、文字を始め日本文化の多くが中国の文化をその源としている。天皇陛下も古代における皇室と朝鮮半島との関係に言及されているのを知ると複雑な感情にとらわれる。　日本に残る中国文化の影響は数百年年から千年も昔の中国の文化であるが、国内で起きた文化の伝播現象はアジアでも同じように起きた。古き良き中国文化は本国では失われ日本にある。そのことを現代の両国の人々は知る必要がある。

2010.11.03

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ＳＵＳＨＩ

　スシは世界中で通用する日本語。このほかにもマンガ、カイゼン、カンバン、ツナミ、ニンジャなど最近は増える一方だ。これから中国の経済的地位向上にともなって漢字文化圏が世界に及ぼす影響は大きくなるはず。　これからはいままでのカタカナことばによる世界共通語ではなく、漢字や漢字を使った熟語を世界共通語にすれば、さらに深い意味やニュアンスが世界中の人に伝えられる可能性がある。　スシにしても「ＳＵＳＨＩ」より「鮨」の方がより多くの情報を含んで実物により迫った表現として理解される。そのためには欧米のワープロソフトにも漢字を含めることが必要になる。

2010.11.02

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米作りの価値

　米を対象とする農家の個別所得補償はえらく評判が悪い。税金を農家という人口に占める割合が数パーセントしかない一部の人間に与えると考えると、農家以外の人々は納得出来ない。　米作りを景観や環境、治水の観点から維持することに税金を投入すると考えれば納税者も納得しやすい。この辺りの説明をしないから政府はバラマキと批判され続ける。　経済学者は早急に米作りの経済的価値を環境も含めあらゆる面から評価し、経済的価値を人々に明らかにする必要がある。それには経済学者が経済だけに凝り固まっていてはだめだ。

2010.11.02

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我が国の変容

　日本文化をつくったのは日本人であるが、その背景には日本の自然がある。元はといえば日本人は大陸や海から渡来人の子孫。日本の自然が彼等の思考や嗜好を形成した。　その自然が今大きく変わろうとしている。人が手をかけた田畑、里山も含め田園風景、山間部の風景がこんなに劇的に変化した時代もない。残された自然を記録しようとするカメラマンはいるが、農業や林業の文化の担い手は高齢化し、どんどんいなくなっている。　いかに二千年の伝統の力が強くても、これでは日本文化は変容し、最後はは滅亡せざるを得ない。

2010.11.01

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大型書店

　デパートに入っている大型書店、大勢の客がいてレジカウンターには行列が出来ることもある。街の書店が次々と姿を消しているのとは対照的だ。その売り場面積の広さと取り揃えには驚くことがある。一回の買い物ではとても見切れない。　写真集の棚で「日本の土人形」というのを見つけ、こんな本はあまりお目にかからないので、なかなか次には出会えないと思い、早速購入した。次の週に同じ書店に行ってみると驚いたことに、また一冊入荷している。　大型書店は売れるとすぐに仕入れるという仕組みが出来ていることがわかりまた驚いた。大型店では細かいデータでコンビニ並みの商品管理をして利益を確実に挙げているとは聞いていたが、消費者が誘導されているようでもあり怖さも感じる。

2010.10.31

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どちらもおかしい

　もはや唯一の原発モラトリアム国になったドイツは、現在運転中の原発をなんとか停止しないようにメルケル首相率いる政府が懸命に努力している。ところが、最近の世論調査では原発廃止論の再強硬派である緑の党が再び支持を広げている。　場合によっては連立与党として首相を出すくらいの勢いがある。そうなれば、原発廃止とエネルギー確保の板ばさみになるが、自然エネルギー開発に限界が見えてきただけに悩ましいところ。　ドイツ人は合理的な考えをする国民だが、現実的な国民かといえばそうではないようでかなり理想主義だ。反対に日本人は非合理的だが現実的な国民なのがおかしい。

2010.10.31

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頼りがいのある新聞に

　インターネットに情報があふれる時代。タイトル、キャッチコピーにつられて読んでみると販売促進であったり、意図的なデマであったり。自分で情報を選択し判断するのは容易ではない。　まして自分の得意分野でない情報は何を信じたらいいかわからなくなる。こんなときに新聞やテレビのニュースがしっかりしていてくれればと思うのだが、その内容が半分娯楽化していて頼りない。　人々が今必要としているのは大量の情報ではなく、量は少なくとも読んでなるほどと納得する解説、分析だ。マスコミがインターネットに対抗しようとあれもこれも伝えようとしているが、それでは斜陽化は止まらない。

2010.10.31

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奄美の校長先生

　先週のニュースの中では大雨被害を受けた奄美の小学校の校長先生が戻ってきた生徒達に向かって言った言葉が一番印象的だった。１０人程の小学生に向かって先生は「これから君達の人生にはもっと辛いこと、悲しいことがあるから、心を強く持って生きなくてはだめだ」と語りかけていた。　本土の都会の先生ならこんなことは言わない。たぶん「みんなの元気な顔を見られてうれしい」とか「よくがんばったね」「助けてくれた人たちに感謝しよう」などと言うはずだ。奄美の校長先生の言葉を聞いて、昔の先生のことを思い出した中高年も多かったはず。島に住む人たちは日本人がかつて持っていた自立心とたくましさが残っている。

2010.10.30

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あわせる必要はない

　日本ガラパゴス論が盛んだ。日本製品はオタク的で日本人好み、外国人は買わないので韓国などにどんどんシェアを奪われてしまうと心配するむきも多いが、貿易依存度が低い我が国は日本製品の品質の高さを見せつけて外国人が欲しがるような活動をするべき。　中国人は安全な日本の野菜を価格が高くても買いたがる。使い勝手がよい工業製品、安全性の高い農業漁業産物や加工品、心のこもったサービスや優美なデザインの日本製のブランドに磨きをかけ、世界の人々が欲しがるようにすべきだ。　質を落とし新興国と安さを競うようなことはすべきではない。低いものにあわせていては全体の水準が低くなり、優れたものも腐ってしまうのは学校教育と同じだ。

2010.10.30

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消えてもらいたい人

　首相退陣時に政治の世界から降りると言った鳩山前首相が小沢氏支援をしたり、いまだに首相の相談相手になったりするなど、忘れやすい国民性をあざ笑うがごとき言動が収まらない。　全国民を唖然とさせた普天間基地問題など誰が見てもおかしな鳩山をこれまで支え、今も支えているものは何であるかをジャーナリズムは研究するべきだ。政治評論家なる人々もこの鳩山前首相の居直りを永田町の論理なる言い草で済ますことは許されない。　政治資金疑惑に関して、検察に証拠書類を持っていかれているので、それが戻ってきたら説明すると言っていたのは誰だったのか。「思いが強くなった」などと言う理由で約束を破る政治家はさっさと消えてもらいたい。

2010.10.29

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たまには書店へ

　インターネットをやっていると自分の興味のあるところばかりの情報に取囲まれることになる。本に関してもインターネットだと「この本を購入した人はこんな本も購入しています」と出る。　書屋に行くとジャンル別に棚がある。どの棚が大きいか、人気のないものはまとめてその他の棚になっている。普段知らない世界がそこには広がっている。書屋そのものが小さなインターネットになっている。　本当のインターネットはあらゆる情報が満載されているというが、個人の目に触れるのはほんの狭い範囲だ。インターネットに明け暮れている人ほど書屋に行く必要がある。

2010.10.29

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自然の美しさ

　美しい自然に感動する。所詮人間の作ったものは自然にはかなわない。自然は見せようという気がないのでかえって心を打たれるのだ。人工の美はたくまざるものでないかぎりつまらない。　一流の芸術家は「最後は自分以外の力が最高のものを創り出す」と言っている。壊れかかったレンガの橋は建築家の意図しないところで美しい。さまざまな雑物に囲まれても、凛としたところがあると美しいと感じる。　高山植物の花やハスの花には凛としたところがある。それらは周囲との対照で美しいのであってすべてが美しいということはない。すべてが満たされた天国や極楽というところは案外つまらないところだろう。

2010.10.28

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農産物は箱売りを

　農家の作業は米づくりを中心に機械化されたが、野菜づくりにおいては一番の手間は出荷のための袋詰めだ。一袋１００円程度で売られている野菜は袋詰めの手間賃にもならない。　市場関係者やスーパーなどがこの方式を改めないかぎり農家の苦労は終わらない。箱ごと出荷し店頭で目方で売る方法に切り替える　ことは出来ないのか。　１００円で袋に詰め放題という売り方もたまにすることがあるから出来ないことはないはずだ。消費者が箱から野菜を選択し購入量を決め、自ら袋詰めする。浮いた経費は生産者と流通業者と消費者で分け合えば良い。　

2010.10.28

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技術的優位を維持するには

　現在のところ日本の原発メーカーの技術力は定評があるが、果たして原発機器の製造、原発の建設で将来とも日本がリードを保てるのか心配だ。中国はすでに最新の原発建設において国産化率が５０パーセント。　原発技術は建設とメンテナンスで培われるが、中国の建設ペースが速いので、技術者のレベルと層の厚さは年々着実に増している。韓国の斗山重工業は海外からの機器の受注に沸いており、国と一体で途上国の原発建設の受注活動を続けている。中国も韓国も優秀な若手技術者が数多くいることが強みで、このままでは日本のリードは少なくなる一方だ。　フランス、ロシアのメーカーも世界市場で活躍しながら、技術力を磨いている。その時点で日本の売り物となり得るのは日本メーカーのユーザーフレンドリーな点くらいだ。日本の技術的優位を維持するためにはどうしても海外から原発受注をたくさん取る必要がある。

2010.10.27

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水墨画人気

　丸の内オアゾの丸善の美術・芸術コーナー。水彩画、油絵などの入門書、指導書がある。そこで水墨画を探したが見当たらない。反対側にいったらなんと水墨画の独立した棚が設けられていた。　水墨画人気は凄い。中高年が中心かと思われるが、日本人が白と黒だけの世界に魅力を感じるのは今も変わらない。余白に存在を感じ、墨の濃淡で色彩をも感じる。　表現は一本の線で済ませる。それでいて細かく描くよりも対象とするものの本質をみごとに捉える。華美なものに対する抵抗。できるだけ捨て去ることによる清浄な世界。陰影にこめられた無限の深み。日本的なものがいっぱい詰まっているのが水墨画。これが人気の秘密だ。

2010.10.27

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黄色い秋

　以前は車で走ったり、散歩していてセイタカアワダチソウを見つけるとぎょっとしたものだ。なすすべもない繁殖振りにススキが絶滅に瀕しており、誰もが敗北感に打ちひしがれている。　ＪＲの線路沿い、高速道路沿い、河川敷などを占領しているのはあのいまいましい黄色い花だ。日本有数の観光地でさえ埋め尽くしている。これから黄色い恐怖は日本各地の山に向かって行く。　いつまでもなじめないあの形と色。そのうち黄色い秋、黄色い秋黄色い秋見つけたということになり、文学や絵画への影響が心配される。ああ、日本のどこにもセイダカアワダチソウが待っている。　

2010.10.26

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柳腰国会

　仙石官房長官の「柳腰発言」に対して野党は辞書によれば柳腰は女性の姿を表すのであって意味が違うと噛み付いた。例によって国会は経済をどうやって再建するのか、少子化を食い止めるのか、国を守るのかなど本格的議論以外にこうした政治姿勢に関するやりとりが多い。　聴いていていつまでこんなやりとりを続けるのかとチャンネルを回したくもなる。答弁の度に大臣席からマイクのある答弁台まで往復を繰り返すのも無駄だ。　内容重視、スピード重視の国会審議は民主党政権になっても実現しない。大臣や議員は自分の名前と自らの一分間当たりの報酬額を発言の前に言うようなルールにしてはどうか。

2010.10.25

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ファーストフードと健康

　アメリカでマグドナルドが世論の批判を浴びてフライドポテトを揚げるためのトランス脂肪酸の使用を止めたが、日本のマグドナルドは日本人の食べる量はたいしたことはないといまだに切り替えていない。　ロッテリアは揚げ油をトランス脂肪酸フリーの植物性油脂パーム油１００％を採用済み。モスバーガーはもともとトランス脂肪酸を使っていない。　ラーメンの鉢の内側の赤い線はこれ以上スープを飲むと塩分や脂肪の取りすぎになるとの警告のためという説もあるが、ファーストフードのメニューにもタバコの有害表示のようなものが要求される時代になっている。

2010.10.25

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農業の将来

　経済成長したとはいえ、中国やインドの農業に従事する人々の割合はまだまだ大きい。これからはその割合も徐々に下がってくることは、日本など先進国の歴史が示すとおり。　日本が今抱える農業の問題はいずれ彼らの国の農業の問題となる。各国では農業の機械化が進むが、人口は都市へ集中し続ける。そうなったとき、人口の巨大な両国では食糧自給の問題が日本以上に深刻化する。　両国は経済力に物を言わせて世界中から食糧を買い漁るようになり、世界の食糧事情に大きな影響を与える。日本で今起きていることは、将来の世界の問題と捉えた方が良い。

2010.10.24

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日本人の同質性

　日本人社会の特徴はその同質性だ。異質民族が同居する国では何事にもルールが必要だが、日本では言葉も思考も同質だからルールは省略しても混乱は生じない。　孔子が論語で「われ、七十にして心の欲するところにしたがいて矩(のり)をこえず」と述べているが、日本人は心の欲するところにしたがって行動しても他人との衝突は少ない。さらに面白いのは、学会、業界などの中が、さらに同質になっていることだ。　ロシアの人形のマトリョーシカのように同質の日本の中にさらに同質の集団がある。企業が異なっても、業界が一緒であれば同質性が高い。例えば、発注企業の担当部門と受注企業の担当部門。役所と企業の役所対応部門だ。ツーといえばカーで話が早く、利点も多いがその欠点もある。

2010.10.23

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新そば

　そばの収穫期を迎え、各地で新そば祭りが行われている。山越えの県道を車で走ると新そばと書いたのぼりが目立つ。これだけ乱立していても結構客が入っているのを見ると、その人気の程がわかる。　新そばという言葉の響きもいい。量としては北海道産が圧倒的に多いようだが、いまでは全国各地に栽培が広がっている。　そばの栽培は割りと簡単だが、粉にするまでが手間が大変で５００グラムで８００円程度するから値段は手軽なものではない。客の方とすると新そばが出てから店側が昨年からの古い粉をどうするのかがやや心配だ。

2010.10.23

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記憶

　今までに講演会、講習会などを何百回聴いてきたが、何一つ明確に内容を憶えていない。およそ３０年前に聴いたエネルギーと経済の話も、年配の男性講師の名前は忘れている。　そんな中で講師が石油の価格の推移について手作りのグラフで説明したことだけはしっかり覚えている。価格は右上がりで折れ線はグラフの右端で切れていた。　講師はそこから貼り付けて延長した紙を背伸びしながら伸ばし「グラフを継ぎ足さないとならない」といいながら原油価格がうなぎのぼりのことを訴えた。その何回も継ぎ足した紙のことだけは今でもはっきりと憶えている。　

2010.10.22

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アンケート政治

　最近、マスコミによるアンケート調査が頻繁に行われ、これが現実の政治に大きな影響を与えるという現象が起きている。マスコミはムードではなく、事実を国民に示す必要がある。　大相撲のテレビ中継について賭博問題を起こした最初は中継反対の意見が多かったので、ＮＨＫは中継中止に踏み切ったが、その後中継すべきとの意見が多くなった。　国民大衆の意見は迷走することが多い。また、感情的になりムードにまどわされる危険があり、巧みに扇動に乗せられる恐れも十分にある。マスコミは質問の仕方、情報の与え方など十分に注意を払う必要がある。

2010.10.21

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奄美の災害

　映像からすれば鹿児島県奄美諸島の豪雨被害は濁流、山崩れ、村落の孤立などすさまじいものがある。集中豪雨により電話や電気などライフラインが途絶えたときの人間生活の悲惨さが伝わってきた。　これに比べれば、先週見た映画「日本沈没」の災害描写などは極めて甘いものだと分かった。超大型台風など気候変動による被害はこれからも続くとみられ、このような災害に対する政府の機動的な対応も経験を積みかねる必要がある。　今回自衛隊出動要請はすばやく行われたが、村山政権のときの阪神淡路大震災の失敗を繰り返さないよう、菅政権の危機管理能力が試される。　

2010.10.21

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独立国としての日本

　北朝鮮のように他の国に依存しなければならない国は独立国とは言えない。ＧＮＰに対する貿易依存度から言えば、資源に乏しい日本が輸出入とも他の先進国より少ない１０パーセント前後という低い数値であるのは凄いことだ。必要なものの９割は自国で生産し、自国で消費している。　ちなみに中国の貿易依存度は２０パーセント、韓国は４０パーセントを超している。しかも日本は輸入額の半分が石油。もし、近海の天然ガス、メタンハイドレード、海中のウランの採取に成功すれば、数値的にはほぼ完全な自給が可能だ。　食糧も将来、工場生産化により自給の可能性がないわけではない。国同士の紛争の原因の一部は資源争奪、交易上の問題。各国が日本のように貿易依存度を下げ、経済的独立を達成すれば世界の紛争も減らすことが出来る。

2010.10.21

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南アフリカの方針転換

　サッカーワールドカップで世界の注目を集めた南アフリカはアフリカの近代化の先頭を走っており、原発に関しても独自の開発を進めてきた。最近、この開発をこれ以上続けることをあきらめ、欧米型の軽水炉を導入して増え続ける電力需要に応えることに方針転換した。　独自開発に費やした金は捨てることになるが、原発のような大型プロジェクトを独自路線でやる限界を冷静に判断した。日本では三菱重工業がこの独自開発にかかわってきたが、そのまま軽水炉でもかかわれるとは限らない。　すでに韓国は南アフリカとの原子力協定締結に成功し、アラブ首長国連邦への原発売り込み成功につづいて二匹目のどじょうを狙っている。

2010.10.20

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いちめんのなのはな

　山村暮鳥の詩「風景」はいちめんのなのはなという言葉がくりかえされるユニークなもの。教科書にとりあげられたので知っている人も多い。最近、各地で観光スポットとしていちめんの花畑を売り物にするところがある。　富良野のラベンダー、富山のチューリップ、向日葵、芝桜、コスモスと続く。近くにもバラ園があるがこ人工の花畑は自然の花畑とは違う。自然のものはその花ばかりでないが、人工のものは他の草花が排除されている。　自然の花畑は野山を散策していて思いがけず発見して感動するものだが、人工のものはそれがないので、詩情は起こらない。

2010.10.20

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反日デモの遠因

　中国内陸部都市での反日デモのニュースは日中関係に暗い影を落としている。日中両政府もその対処に悩まされそうだ。日本での反中国デモに反発してのデモだというが、根底には日中戦争、その後の共産圏中国とアメリカの冷戦対立、徹底した反日教育がある。　日本の若い世代は何故中国の若者があのように反日なのか理解しがたいだろうが、中国、韓国、北朝鮮などで戦後長い間、反日教育が行われたことを知る必要がある。　これに対して日本の学校では一方的に日本が悪いことをしたという教育が行われたため、反日運動に対する反発はまだすくない。教育の内容が長い目で国際平和にいかに重要な役割を果たすかを今回の反日デモは示している。

2010.10.19

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田舎暮しに最適

　都会に住んでいて地方に移住して田舎暮しをしようかと考えてる人のために「田舎暮し」という月刊誌が発行されている。本屋でパラパラとページをめくっていたら今月号は田舎暮しに最適の場所として各県ごとに適地が紹介されている。　福島県のページを見たら都路村とか三春町などが出てくるが、浜通りはない。地元では「東北の湘南」などと呼ばれていて海が近く温暖で平地も多いところだ。中通りとよばれる郡山市や福島市のように盆地ではないので夏の暑さも厳しくない。　理由を見て驚いた。双葉町から楢葉町までは浜通りには原発が海沿いにあるので、リゾートとしては避けるべきだと書いてある。原発イコール危険の認識は日本社会の隅々まで行き渡っている。いつになったら「この地域は雇用状況がよく、道路も整備され、電気代も年間１万円のもどりがあるのでお勧め」と書くのだろうか。

2010.10.18

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使い捨て文化

　全国に展開し大成功を収めた衣料品の「しまむら」。ユニクロが都会中心なのに対して全国津々浦々にあり、売っている商品も幅が広い。その値段は驚くほど安いので、デフレにもかかわらず人々に簡単に衣料品を購入する習慣をつけてしまった。　衣料品は大切に扱い、和服などは親から受け継ぐほど長く使っていたのが日本の伝統。それを「しまむら」は単なる消耗品に変えてしまった。　その価格は品質に対するこだわりも捨てさせるに十分なくらいに安いものだった。「しまむら」は明らかに衣料に関する日本の文化を破壊してしまった。

2010.10.18

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