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Nくんは、ちょっと遠くからラボ・パーティにやって
くる。お母さんがピアノを教えに近くまで来るので、 一緒に来る。そして、お迎えを待って帰って行く。 この日は遅くなるので、宿題と弁当を持ってくる。クラス が終ると、宿題をやり弁当を電子レンジで温めて食べる。順 番が変わることもある。炊き込みご飯が主な母の心づくしが 伝わってくる弁当がおいしそうだ。 彼は、デザートのみかんや葡萄を必ず私に分けてくれる。おかずを 少し食べないかとすすめてくれたりする。 3年生の彼の宿題は、算数の計算や書き取り、それに朗読などもある。 朗読には、実行表の用紙があって聞いた者が○や◎をつける欄がある。 彼の朗読は、感情がこもっていてすばらしい。思わずほろりとさせられる 内容をしっかり伝えてくれる時など、私は、待っていたように拍手する。 そして、張り切って◎を書いてあげる。 彼が宿題をやったり、弁当を食べている間、私は家事をやったり新聞を 読んだりする。初めて彼が来た頃、こんな事を言った。 「女も新聞を読むんだねえ」 「えっ、Nくんの家じゃ新聞を読まないの?」 「うん、おばあちゃんもお母さんも、読まないよ」 2世代同居の彼の家には祖父と祖母がいるのだ。 女も新聞を読むのだねえ、と、言った彼の、「女」に、ちょっとひっかかる私がいた。おじいちゃんの影響かな?今度、お母さんに尋ねてみよう。新聞を読まないのかどうか? お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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