真珠の耳飾りの少女
フェルメールの絵 年末に書評を読んでアマゾンから購入した。「真珠の耳飾りの少女」を、冒頭だけ読んで頓挫していた。これを二晩かけて一気に読んだ。午前2時まで読むと、さすがに翌日は目覚めに影響するのだが、止められなかった。 主人公のフリートが、画家フェルメールの家で女中奉公をつとめた二年間の話だ。フェルメールの絵「真珠の耳飾りの少女」のモデルになったいきさつはフィクションだ。しかし、驚くほど緻密にドキュメンタリーのように描写されている。 作者の トレイシー・シュバリエ は、米国ワシントン生まれ、ロンドン在住の作家で、この話は2作目だとか。 フリートの描写が素晴らしい、私は読みながら「赤毛のアン」を、何度も思い出した。ひたむきで前向き、強靱な精神力で逆境をくぐり抜けてゆく。どこにも美人だとは、書いてないのに、フリートの輝く美貌が見えるような作品だ。 不滅の名作になることだろう。久しぶりに、読書の楽しみを覚えた。