Football is My Life ～栃木SC Go to J～

■ジーコ備忘録
著者：ジーコ／鈴木國弘
出版社：講談社
サイズ：単行本
ページ数：318p
発行年月：2007年05月
本体価格：税込1,890円（送料込）

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先日、オシムジャパンはアジアカップを4位という成績で終えた。ジーコジャパンは2004年中国で開催されたアジアカップで優勝している。この結果を受け、2006年のW杯の惨敗でその采配を批判され、日本を去ったジーコという存在をもう一度冷静な頭で再評価したいと思い、この本を手に取った。個人的にW杯の惨敗の責任をジーコだけに負わせるようなメディアの報道に違和感を覚えていたからでもある。そして、読み進めていく間に好むサッカーの細かい違いはあれど、オシム現日本代表監督とジーコ元日本代表監督が日本代表の更なる強化の為に求めるものは共通しているのではないかと感じた。それは何かと言うと、「プロ意識（責任感）」と「コミュニケーション能力」の向上である。「現在日本は世界第2位の経済大国となり、人々は豊かな生活を送っているが、それが逆にサッカーでのし上がろうとするハングリー精神を失くす一因にもなっている」、「元来日本人はコミュニケーションが下手な国民であると言われているが、サッカーで最も大切なのはそのコミュニケーションである」と両監督は言っている。この2点を改善しない限り日本代表がW杯で並み居る強豪相手に優勝を争う時代は来ないのかもしれない。もしかすると、日本人にはサッカーというスポーツは向かないのではないかとすら思えてしまった。オシム監督が率いた日本代表が初の真剣勝負を終えた今だからこそ皆さんに読んでいただきたい、そんな一冊である。

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