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テーマ:DVD映画鑑賞(14195)
カテゴリ:映画
大学8年生と借金取りの、可笑しくて切ない東京お散歩ムービー 大学8年生の文哉は、家族もなく、孤独で自堕落な生活を送っていた。 いつの間にか作った借金は84万円。返済期限まで残すところ3日 という時に、借金取りの男、福原がやってきて、吉祥寺から霞ヶ関まで 歩くのに付き合ったら、借金をチャラにすると提案される。 返すあてのない文哉は福原の条件を呑むしかなかった。 井の頭公園の橋から、男二人の奇妙な旅が始まった。 調布の飛行場に着いた時、福原は妻を殺したことを告白する…。 (goo映画より) 【スタッフ】 監督・脚本:三木聡 原作:藤田宜永 【キャスト】 竹村文哉:オダギリジョー 福原愛一郎:三浦友和 麻紀子:小泉今日子 ふふみ:吉高由里子 国松:岩松了 仙台:ふせえり 友部:松重豊 愛玉子店のおばさん:鷲尾真知子 愛玉子店の息子:石原良純 岸部一徳:岸部一徳 鏑木:広田レオナ ドラマ「時効警察」でおなじみの三木聡監督の作品です。 私、三木聡さんの作品、大好きなんですよね。 「くだらない小ネタ満載のゆるゆるワールド」に がっちりハートを鷲掴みにされてます。 本作はのメインストーリーは、オダギリジョーさん演じる 天涯孤独の青年・文哉と、三浦友和さん演じる借金取り・ 福原愛一郎(笑)の奇妙な「東京散歩」。 そして、三木聡作品の常連、ふせえりさん&岩松了さんと 松重豊さんの3人が演じる、福原の妻が勤めるスーパーの 同僚たちのやり取りが、サイドストーリーとなっています。 福原が提案した「東京散歩」の最終目的地は霞ヶ関の桜田門。 誤って妻を殺してしまった福原は、自首をするつもりでいた。 大学で法律を学んでいる文哉は、福原の犯した罪は殺人ではなく 傷害致死であること、第三者に遺体を発見される前に警察に出頭 しなければ「自首」にならず、罪が重くなってしまうことを説明し、 早々の出頭を奨めるが、福原はまったく動じることなく 「別に構わない。罪を軽くするために自首する訳ではない」と 飄々と東京の町を歩き続けていく。 文哉と福原の間に流れるムードが次第にあたたかいものに なっていき、見ているこっちは「遺体が発見されないで欲しい」 と切実に思ってしまいます。 そんな中、スーパーでは、福原の妻の無断欠勤を不審に思った 3人が電話をかけようとしたり、家を訪ねようとしたりする。 「ヤバイ!見つかっちゃう!」と思わずドキドキするんですが、 くだらないことで脱線しまくりで話がなかなか先に進まない(笑) 今回、「三木聡ワールドの真骨頂」である、くだらない小ネタ合戦は スーパーで繰り広げられるサイドストーリーの方に集約されていて メインストーリーはかなり「まとも」だった気がします。(たぶん・・・) とはいっても、メインストーリーの方にも小ネタはちらほら。 福原が妻との想い出の場所だといって訪れた神社ののぼりが・・・ 「呪い祭り」「放蕩祭り」って・・・(爆) 「変な名前シリーズ」も盛りだくさん。 「アワヤマンション」「正確時計店」「スナック時効」などなど。 私がツボにはまってしまったのは「あぶどら肉店」 アブドラ・ザ・ブッチャーが由来・・・だと思います。たぶん。 あと、作品中「街で岸部一徳を見かけるといいことがある」 という都市伝説がまことしやかに囁かれていて、岸部一徳さん あちこちに現れては、登場人物達に目撃されまくります。 ある意味、キーパーソンといえるかも(笑) 終盤では、小泉今日子演じる場末のバーのママ・麻紀子と 吉高由里子演じる麻紀子の姪・ふふみも絡んできて それぞれに孤独を抱えている、福原、文哉、麻紀子、ふふみが 束の間「4人家族」として過ごしていきます。 ふふみが超不思議キャラで、いい味出してました(笑) 吉高由里子さん、「只者じゃない」って感じのオーラ出てましたよ。 素晴らしい役者さんが揃っていて、最高のキャスティング。 中でも、三浦友和さんの曲者っぷりががすごくよかったです。 本当に素敵な役者さんだなーと思いました。 ちなみに、ラストは「え、ここで終わり?」って感じのあっけなさ。 まあでも、これでいいのかも・・・と思いながらエンドロールを 見つめていたら、締めにスーパーの三人の小ネタが。 あまりのくだらなさに、最後の最後でひと笑い。 でも、ふと気付いたら、なんだか涙が出てました。 ラストの、文哉を見つめる福原の優しい目が印象的でした。 くだらなくて、おかしくて、切なくて、あったかい作品です。 私も街に出たら、岸部一徳さんを探そうと思います(笑) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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