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カテゴリ:坂木 司
僕、坂木司とひきこもりの友人、鳥井真一との間にも、 変化の兆しはゆっくりと、だが確実に訪れていた。 やがていつの日か、友が開かれた世界に向かって 飛び立っていくのではないか、という予感が、 僕の心を悩ませる。 そんな僕の同僚、吉成から同期の佐久間恭子の様子が 最近おかしい、と相談されたり、週に一回、木工教室の 講師をするようになったという木村さんからの誘いで、 浅草に通うことになった僕たちが、地下鉄の駅で駅員から 相談を受けたり、と名探偵・鳥井真一の出番は絶えない。 さらには、僕の身辺が俄に騒がしくなり、街で女の子から 襲撃されることが相次ぐ。 新しく仲間に加わった少年と父親との確執の裏にあるもの とともに、鳥井が看破した真実とは…? 『青空の卵』で衝撃のデビューを飾った坂木司の第二作品集。 (「BOOK」データベースより) 以前読んだ『青空の卵』の続編。 シリーズ三部作のうちの二作目にあたる作品です。 主人公・坂木司の身の回りで起きる不思議な出来事や 事件をひきこもりの名探偵・鳥井が解明していきます。 前作と共通しているのは、登場人物がみんな優しいこと。 といっても、最初から「いい人」な訳ではなく 中には法に触れるような事をしていた人もいたりする。 それが、鳥井の鋭い推理による情け容赦ない断罪と 坂木の呆れるくらいのお人よしっぷりのおかげで いつのまにやら毒気を抜かれてしまうわけです。 そして「坂木と鳥井を取り巻く人々」の一員に加わり 鳥井の「精神の不安定さ」を理解し、見守るようになります。 このシリーズは、登場人物の「使い捨て」がありません。 一度登場した人物は、その後、別の話でも登場します。 それも、私がこのシリーズを好きな要素のひとつです♪ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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