覚書2 比婆山国際スカイラン
5月19日。これはマラソンを始めたばかりの頃、よくわからないまま申し込んで、あまりのきつさに2度と参加しないと誓った大会だ。18.5km。1000m以上の山を6つ縦走する。でもあれから、フルマラソンを何度も完走し、トレイルランも何度も経験した。大丈夫だろうと申し込んだ。前回はトライアスロン体型の若者が多く、それだけでも場違いな感じがしたが、今回は女性も多くて、やっぱり流行なんだなあと実感。参加人数も倍以上に増えたような気がする。さて、当日小雨模様。びっくりするくらい寒く、震えながらのスタート。しばらくすると、小雨はだんだん酷くなり、雨というより、嵐になった。頂上付近になり木立がなくなると、あまりの強風で息ができない。景色を眺める余裕もなく下りへ。道がズルズルにぬかるみ、怖がりの私は上りより時間をかけてそろそろ下りる。周りで転倒者続出だ。おしゃれなウエアの若い女の子もお尻や髪がドロドロ。私の前をソロソロ下りていた女性が、少し道の膨らんだところで道を譲ってくれた。すいませんといいながら抜きかけたら、いきなり横滑り、バランスを取ろうと思わず振り上げたうでが、彼女の顔面を直撃。幸い大事にはいたらなかったが、下手をすると自分だけでなく他人も怪我をさせると痛感。それもビビリながら慎重に下りていたのにだ。そのうちぬかるみはますます酷くなり、上りでも滑りだした。枝などの捕まるところのない急斜面では思い切ってスキーのボーゲンのように滑り降りたりもした。メガネは曇って役に立たず、転んでも大丈夫なようにパンツのお腹の部分に挟んでいた。どうせ、雨とガスでろくに前も見えない。それにしても、下りではへっぴり腰の女子達にも抜かれていったから、私の遅さも半端ではないのだろう。結局、11.7kmの2時間30分の制限に15分遅れ、タイムアウト。初体験である。ナンバーを没収されるも、ゴールまで走っても良いということで、一応自主完走。待機していたバスが、タイムアウトと棄権者で一杯だったという事情もあったらしい。今回は体力や走力ではなく、スルズル道で難儀した。ちなみに好天だった前回は2006年、関門も無事通過し、3時間半で完走している。バランス感覚を養うべく、地下足袋ランに挑戦中である。