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2008.06.14
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何年か前・・・兄を交えて食事に行ったときの事


貴方は私たちにこんな事を言いました。


『 わしは、親父というものをしらない
  (父の父は、父が幼い頃に亡くなったのだ)

  だから、ちゃんと父親という役割ができてなかったかもしれない』



今でも尚、私の中に、貴方のその時の言葉が残っています。





確かに、仕事仕事の毎日で、


家庭的とは程遠い父ではありました。





でも、確かに私の中には父親という偉大な存在があった。




母が、家庭と言う暖かな場所を築きあげたとしたならば



父は、まさに『家』そのもの。



揺らがない。



何があっても揺らぐことのない・・『家』







幼き日に、抱きしめられた記憶はあまりない・・




でも、アルバムの中で、幼き私は確かに


父に、抱かれていた。




胡坐をかいた貴方のひざの上に


座るのが好きだった。




そう・・・・それだけで、充分。







私が、テニスを始めれば、休みの日なのに、


わざわざ試合を見に来てくれた事もある・・


練習に付き合ってくれたこともあった。







魚釣りを教えてくれたのも・・・


ゴルフを教えてくれたのも・・・


貴方だ・・・。





私の記憶の断片・・・・


要所要所に、必ず貴方の存在があった。






それだけで充分。






私たちの成長の記録が、アルバムとして残っている。


写すのは父だ・・・。




被写体の私は、笑っている。





ファインダー越しに、私たちの成長をちゃんと見守ってくれていた。





それ以上に何を望む






私は貴方以上の『父親』を知らない。








尊敬する人と聞かれれば



迷わず 『父と母です』と応えるでしょう。









生まれ変わるという事が本当にあるのなら、



きっと、私は二人を両親に選び



再び生を受けるでしょう。








私の『父』で在ってくれて




ありがとう。





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最終更新日  2008.06.14 23:23:42
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