カテゴリ:雑草
アップにしてこれほどまでに、肉眼で見るのと差のある花は少ないのではなかろうか。
素っ気無く言うのであれば、『アサツキの葱坊主』である。 近くの畑で撮影したものであるが、このアサツキはノビルとともに土手や川原・山野の草原に普通に見つけられる野草である。 しかし、花の美しさはノビルよりも一歩も二歩も、いや十歩ほど美しい。 ふるさとの家の裏には、本家の桑畑があり、桑は桑で初夏から夏休み近くまでの子供達のかっこうのおやつであった。 老木になると登らなくてはならないが、桑の木は意外ともろいことから、それほど高くまでは危険で登れない。 まだ数年の登らなくても済む桑の木を選んで、次から次へと桑の木を制覇していったものだ。 大きく口を開けると、中は桑の実の色素で舌も口蓋も濃い紫色になっており、兄弟や近所の子供達とその色を競ったものであった。 それよりもずいぶん早い時期のことであるから、春の最中だろうか・・・ 桑畑の中にひょんひょんと伸びるノビル(この辺が語源か?)や、畑の脇の小さな堰の土手にアサツキが自生しており、根が白く丸っこいノビルと、根にやや赤っぽい薄皮が付いており一見やせ細ったラッキョウを思わせるようなアサツキを取っては、まだノラ仕事から帰ってきてない母親のために台所に一抱えほど摘んでくる。 母親は、それを味噌汁の具にしたり、軽く茹でて自家製のミソと、市販の酢と砂糖で合えたぬたをよく作ってくれた。 アサツキもノビルも青い葉の部分だけがが美味しいのではなく、丸っこい根の部分に美味しさがあるのは言うまでのことではないな・・・・ なかなか、再就職の可否が来ないことから、少し苛立ちを感じている今日この頃であるが、ゆっくりと数時間、野山の中で気分転換しに行こうかな・・・
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