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カテゴリ:スマイル
初見の印象は、

なにこの肩すかし。

序盤、ビトの無罪を証明するために花が証拠を探し始めるまでは前回に無理なく続くいい流れでした。

問題なのはその花の活躍です。
ありえないご都合主義の連発に、あいた口がふさがらなかった。
結果、そのぽかーんを引きずって、
せっかくよかった後半を堪能することなく終わってしまった感じです。

ドラマ的ご都合主義を押し通すなら、なぜ初回からそれをやらなかった。

初回のあの「重さ」と一場面をじっくりと深く描く手法に引きつけられた者としては、2話のこのあっさりとしたいい加減さに眩暈を感じてしまいました。


ビト花パートはとてもかわいくて、素敵なラブストーリーになってるんです。それがもったいない。心配する町村フーズの人たちの姿にも心温まります。

可愛ければ可愛いほど、「社会派」とか取っ払って、こっちメインでアクセントに事件を放り込めば、軽く見られてしかも適度のはらはらどきどき、重さも感じさせるイマドキエンタメになって、視聴率も稼げただろうに。

と、思ったり思わなかったり。



で、まあ気を取り直してリピート。


で。


これがこのドラマの摩訶不思議なところなのですが、
リピートすると、初見よりずっと面白く感じる。感動が深まる。

このドラマは、時間かけて細部まで見届けて味わって初めて妙味を感じられる構造なのでしょうかね。


さすがに花の証拠入手活劇はリピートしてもいただけませんが、(しかし「紹介する。こちら、おまわりさん」は良かった)それ以外はとてもよかった。

特に、証拠として提出できない花の証拠を裁判で最大限に有効活用する弁護の持って行き方のうまさに舌を巻きました。
たとえ決定的であろうと、証拠として採用させることができない代物です。法廷でそれを公開するしか方法がなく、その公開を検察に承認させないといけない。(たぶん)
実に巧妙な誘導で一馬が録音した音声を流したときは、うまい!と思ってしまいました。

映像は確実に証拠として採用されますよね。
でもそれは近藤の証言が虚偽であったことを証明することにはなっても、ビトの罪を晴らすことにはつながらない。

もともと、「君たち自白の強要とかしてないよね」とさらっと挿入されてたように、ビトの罪を立証するためのものはビトのロッカーから薬が発見されたという状況証拠(この薬に関しては、指紋調べたら近藤のが出てくるだろう、ビトの指紋なんか出てこないんだから、調べたら一発で疑いが晴れるだろう、というような向きもあるみたいですが、自分が罪を逃れるために人に被せようとしてるんですから、さすがに近藤も自分の指紋はつけてないでしょう。)
と、自白調書しかないわけで。

証拠物件としては提出できない不法入手の録音を使って、自白が強要されたものであると明示する手際に、ちょっとすっきりいたしました。

というか、公判の流れは前回の重さを引きずってるだけに、対比効果で爽快感マックスです。

その後のホームドラマというか、ビトと花を中心にしたヒューマンラブストーリー的流れもとてもよかった。

詳細感想、今回はパスしようかなと思ってたのですが、この部分がすごく良かったのと、少々深読みできるセリフも散見されたので、また懲りもせずやることにしました。
で、そこで、ビトと花の初々しい行動に茶々を入れていきたいと思います。


ラストはまた災難。
これはちょっと早すぎますよね。いい加減にしてほしいですが、今度はビト当人というより、町村フーズへの嫌疑。
しかも、たぶん、地検の検察官北見の私怨も絡んで執拗な攻撃がしかけられそうです。


リアリティをどこに置きたいのか。
状況に負けずに前向きに生きていく青年の姿は、まだ脚本レベルでは見えてきていません。
まだ2話だし、結論は今出せるはずもありませんが、そろそろビトを中心とした横の温かい人間関係をしっかりと固めて、迫りくる最大の苦難に立ち向かうベースを作り上げておかないとまずいんじゃないでしょうか。

次回はその意味で、一馬との繋がり、花との繋がりをしっかり描いてくれることを期待します。

事件はそのあとでよかったのに。





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Last updated  2013/09/16 11:49:44 PM
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