はや一週間経とうとしてるので今頃何を?って感じなんだが、失恋ショコラティエ。自分はめちゃめちゃ好きだった!!
これはきわめて珍しいことである。
もうね、本当に演出も音楽もキャストも脚本もタイトルバックも何もかも大好きだ。
この(個人的嗜好の隅々にまでフィットする勢いの)クオリティが次回以降も続くのかどうかは不明。ってくらいにほんっとうに第一話は自分的最高のドラマだったのだ。
だから客観的にレビューを書く、ということは難しい。だって大好きMaxなんだもん。
そして、珍しいことにこれは自分だけの現象ではないらしい。
潤くんファンさんたちみんな、マジでみんな、全員同じ感想なのである!!
私が浮いてない!(←そこ)
これだけ思いっきりとことん好きだった!面白かった!って思う人がいるっていうだけで、このドラマは成功なんじゃなかろうかと思う次第です。
数字気にしていたけれど、なんだかもうそれいいやって思える。
自分が今でもすっごく好きな「それが答えだ!」だって数字は決して良くなかったですよ。
でも宝物みたいに思えるようになったドラマ。
このショコラティエも「自分にとっては」そういうドラマになるだろうという予感。
とりあえず…この第一話のクオリティが続けば、そうなるだろうって思う。
とにもかくにも、ソータが好きすぎる。
切なくてかっこよくて、可愛らしくて健気でいとけないという、こりゃたまげた(ばーちゃん)って言うすさまじさ。
画面の見せ方も本当に震えがくるほど好きでさー。タイトルバックもたまらなく好きでさー。
映像が美しい。美術セットが細部までこだわりをもって作りこまれているのと絶妙なライティングがうまく調和してると思う。
ラブシーンもいやらしくなり過ぎないように美しく見せる構図が考え抜かれてるし演じる二人が身長差含めてなんと目の保養であることか!!(握りこぶし)
妄想してにやにやしてる爽太が可愛くてかわいくてしょーがないんですが旦那。
私結婚するのって聞いて固まって次のシーンで床に突っ伏してるその姿がまるで子犬みたいで可愛くてかわいくて(以下略
演出スバラシイです。
そして何より、松本潤のショコラティエ姿が――動きも含めて――超絶美しいっす。
特にスムーズなテンパリング!
チョコレートのなめらかな流れと彼の動作のなめらかな動き。めっさ美しくて見惚れてしまいます。
サエコさんは俺の彼女だから、というソータが愛しくて切なくてどうしま(以下略
幸せ。
以下、とりとめない雑感を書き留めます。原作込みの思うところ、なのでネタバレ回避の方はどうぞ回れ右してくらはい。
原作を読んだ印象。
サエコは誰も愛さない。
形式としての幸福を手に入れるために結婚するし、彼女はその形に表面上縛られてみせる。それが幸福の一つの基本形だからである。
だけど、旦那を愛しているか?と言えば全然そうは思えない。
旦那は旦那という客観的幸福を形作る上での一つの必須アイテムだ、ととらえているような気がする。
彼女は絶対に「他人のもの」にはならない人だ。
常に彼女は彼女自身のものなのである。
だからこそ、ソータの彼女への「永遠の片思い」が成立する。
この物語は、サエコという特異なパーソナリティを抜きにしては語れない…と思う。
ソータの「妖精さん」という形容は、その意味で正鵠を射るというか本質をついてる気がする。
つまりソータは漠然とそれを悟っている。
だから彼は自分から諦めることができない。
決して手には入らないもの――彼女はソータにとっては偶像である。ということはオリビエの言うところの、二次元に恋するアートに等しい。
ソータの妄想は、いわゆる二次元世界における「二次創作」ってやつと変わらないよね。
あらぬ妄想をありえないシチュエーションで思い描いてウハウハするっていう。
このオタク属性を持ってればソータの妄想にウハウハできると思うの。(←自分だ)
しかし厄介なのはサエコは二次元的とらえ方しかできない人なのに、肉体を持っている、ということである。
「色」から乖離した「念」の世界に浸るソータを三次元の世界に呼び戻すのがエレナであり最終的にはサエコその人なんだが――サエコは本質的に変わらないので「肉体」は手に入れられても「心」は手に入れられないんだよね。というジレンマ。
サエコへの片思いがソータのクリエイティブな発想の原動力であって、実はそれはサエコが妖精さんだからこそなんだよな。
そして実は、ソータもサエコを愛しているように見えて本当はチョコを喜んでくれるサエコさんが好きなのかもしれないんだ。
どうなんだろう。着地点が自分にはまったく想像つかないので作者の料理の仕方が楽しみです。
でさ、サエコさん目線でソータを考えてみたさ。
サエコさんはソータを手放すだろうか?
否。じゃないかな、今の状態だったら。
だってね。ソータってサエコさんにとってみたら、
自分を崇拝し、寂しい時には慰め、体ごと愛してくれて、必要のない時は距離置いても全然大丈夫で自分を想い続けてくれて、そして何より自分が唯一愛している理想の「チョコ」を作ってくれる
「下僕」
自分の王国に必須アイテムだよね。おいしい存在だよね。手放すわけないよね。
酷い女だよね(笑)
でもそういうコいたらうらやましいかも…(;^ω^)
そして何よりサエコさんはソータのテンパリングが超絶上手い。
名ショコラティエならぬソータティエなのである。(なんだその造語)
ソータを転がしながらソータが一番欲しい言葉を一番欲しい時にさらっと言ってのけちゃう。
結局チョコを愛してるという視線が一緒ってのが大きいのかもしんないな。