【立寄り温泉訪問】強首温泉 樅峰苑
大仙市の旧西仙北町エリアに、「強首」と書いて「こわくび」と読む地区があり、そこには温泉が湧いています。「強首温泉」と言って、集落の中に1軒、集落から車で5分くらい離れた高台に2軒、現在計3軒の宿が営業しています。2006年9月、「強首ホテル」さんにお邪魔していますその時の訪問記そのうち、今回は、集落の中にある「樅峰苑(しょうほうえん)」さんにお邪魔しました大正6年竣工の重厚な建物です。この宿を守る小山田家は江戸時代から要職を務める豪農でありました。着工の数年前に「強首地震」という大きな内陸直下型地震があり、この建物は地震にも耐えるように強度を増した造りになっているそうです。旅館を始めたのは昭和41年。「強首ヘルスセンター」という名称をご存知の方も、秋田県内にはいらっしゃるかと思います。それがやがて、建物とお湯の素晴らしさがクチコミで広がり、昭和58年、隣町に秋田空港が開港すると見学のお客さんが急増、現在の営業スタイルに変えていったということです。現在の「樅峰苑」という名称になったのは平成4年。「日本秘湯を守る会」会員の宿でもあります。また、この建物は「国指定登録有形文化財」です。国指定登録有形文化財の建物を旅館として営業しているのは、北東北ではここだけだそうです。それでは、早速お風呂へ参りましょう。強首温泉特有の、濃い茶色の湯です。泉質は、ナトリウム-塩化物強塩泉。源泉掛け流し(100%完全放流)。加水なし、加温なし、入浴剤使用なし、塩素使用なし強首温泉はもともと、石油のボーリング中に湧いたです。浴室に入ると、強烈なアブラ臭がし、独特の雰囲気です。ちなみに以前は高台(強首ホテル、おも観荘がある方)から引湯していたそうですが、先ごろ敷地内でのボーリングに成功し、掘削自噴の豊富な湯を掛け流ししているそうです。私のキタナイ足で恐縮ですが…見てください!この色の濃さ。透明度は5cm?10cm?位。含有鉄分?が酸化してこれほどまでに茶色くなっています。でも、湯船に投入される時のお湯の色は「無色透明」なんですよ成分表を見て「マジかい?」疑問に思ったものの、湯口で湯をすくうと、ホントに透明。湯船に投入された後の僅かな時間で、こんなに色が変わります。上の写真を見るとお分かりかと思いますが、床のタイル、排水溝の金属製のフタには、茶色の成分が既にこびりついています。「既に」というのも、この浴場は今春、改装工事をしたばかり。肝心な事…このお湯は凄くあたたまります強首温泉の湯自体、もともと熱めなのですが、樅峰苑のお湯は、強首ホテルほど熱くありません。それでも、風呂上りには汗がドバー~っと噴出します。最初のんびり浸かる→上がって大汗をかきながら広間でゴロン(別料金)→汗をかききったら、汗を流しにもう一度入る(サッと)脱衣所は狭いですが、この通り綺麗です。お食事を頼むと別料金で出してくれます。通常はこの1種類(日替わりなのか、毎日同じなのかは不明)のみのようで、予約等をすると季節の定食や御膳を出してくれます。これは、西仙北の有名な祭り「刈和野大綱引き」にちなんだ、「西仙大綱貝焼き(かやき)」であります。貝焼きとは秋田県で一般的に食される鍋料理(きりたんぽ等の大鍋料理を除く)で、ホタテ貝の殻を鍋代わりにすることから呼ばれます。ぜんまいを大綱に見立て、他に豚肉、油揚げ、豆腐、ねぎ、春菊。味噌味で、生卵がつき、すき焼きのように付けて食べても良いし、閉じてもいい。かつては脇玄関だった玄関をロビーから眺める。のどかです。強首温泉 樅峰苑秋田県大仙市強首字強首268奥羽本線「峰吉川」より車で6分(5km)※タクシーは予約をオススメします。平日昼間は委託駅員がいます。秋田空港より車で20分(15km)※空港からは迷わなければ15分で到着可能秋田自動車道「西仙北」(夜間閉鎖)より7分(6km)※「強首ホテル」の看板には従わず、集落を目指す※秋田市内からお出での場合は、秋田空港経由が最短です空港を過ぎてなお直進、しばらくすると信号があるがなお直進、やがて一山越えるとR341にぶつかるT字路があるので「由利本荘」方へ右折、そこから3~5分ほどで「峰吉川・強首・刈和野」方へ左折(青看板あるが分かりにくい)。一山越えると「強首・刈和野」方へ右折、すぐ雄物川を渡る大きな橋があり、渡りきったところで右折すると強首集落です。詳細マップ(同館ホームページ内へリンク・PDFです)★送迎は宿泊10名以上(料金により7~8名も考慮)で、JR「峰吉川」まで。→同館ホームページ※楽天トラベルはありません。