今春新築オープン!「秋田城跡歴史資料館」 ★ 秋田城跡の史跡公園を散歩 その1
皆さん(特に秋田市外のかた)、秋田市の城跡で「秋田城」というと、どこを思い浮かべるでしょうか「なんにも知らない」という方は別として、大方のかたは、秋田駅近くにある城跡(千秋公園)を思い浮かべるのではないでしょうか。答えは、一応「ブ~」でして、秋田駅前の城跡は、江戸時代初期に築造され、佐竹氏が使用した城で「久保田城」といいます。全国向けのガイドブックや古い文献では、久保田城も「秋田城」と記載しているものもありますが、現地では「秋田城」と「久保田城」の名称は完全に使い分けています。久保田城跡(千秋公園)についてはこちらじゃあ、今日からご紹介する「秋田城」とは何なのかというと…古代城柵の遺跡であります。場所は全然違い、秋田市の海の方、土崎地区の南側にある寺内地区、その中でも「高清水」というエリア。時代もぐんと遡り、733年に築城(出羽柵が移転)され、11世紀頃までには歴史の表舞台からフェードアウトしたものと考えられています。その後長い間忘れ去られていたものの、江戸時代の中期以降~大正にかけて調査が行われて、昭和14年に史跡指定。そして、戦後になって工事をしたところ大量の遺物が発見されて調査にエンジンがかかって、以降、国・県・市による大規模調査が継続中であるとともに、非常に重要な遺跡であることが判明し、史跡の保存と整備が進められています。現在の発掘調査は昭和47年に始まりましたが、平成43年までかかる予定だということですより詳細に解説したいところですが話は長くなるので、興味のある方はWikipediaで見てみてください(ビッシリ記述されています)。この秋田城跡は一般的には「高清水公園」といいます。桜の名所でもありますが、桜が終った頃~雪が降るまでは、史跡探訪のほかピクニック、レクリエーションにも使われます。史跡を探訪される方向けにエリア分けしますと・・・1、秋田城跡(史跡公園として整備されているエリア)2、秋田城跡歴史資料館3、秋田県護国神社4、空素沼となりましょうか。何はともあれ、史跡探訪には事前学習が重要ということで、まずは「秋田城跡歴史資料館」に立ち寄りましょう。秋田城跡 10 posted by (C)Traveler Kazu 秋田~土崎間に3本ある幹線道路のうち「旧国道」沿いにあります。ご覧のとおり、路線バスも停まります。秋田城跡 12 posted by (C)Traveler Kazu 駐車場からも入れますが、この看板も目印です。秋田城跡 14 posted by (C)Traveler Kazu 秋田城跡歴史資料館は、今年の春オープンしたばかりの出来立てホヤホヤの資料館です。展示施設、収蔵庫の他に、史跡区域に関する市の行政事務も一手に引き受ける出先機関の役割も付与されているようです。なので、受付では市役所の制服を着た臨職さんがニコニコお出迎えして下さいます。(市役所の制服ってのはどうかと思いますけども)古いご記憶をお持ちの方は、「護国神社の隣に収蔵庫があったはず」とお思いかもしれませんが、「出土品収蔵庫」は閉館し、収蔵庫機能も事務機能も全てこちらに移転しています。旧収蔵庫はすでに解体されて、跡地では発掘調査が進行中です。秋田城跡 15 posted by (C)Traveler Kazu オープンポスターです。有料なのですが密かに何かと話題で、この日も他に数組の見学者がいました。若いカップルも2組ほどいたのが印象的でした。秋田城跡 16 posted by (C)Traveler Kazu 入館料金おとな1回200円のところ、年間券が300円という格安さなので買ってしまいました。2回行くと元が取れます年間券の意匠は、秋田城跡で出土した木簡をイメージした部分に署名をするようになっています。(撮影後、署名しました)秋田城跡 18 posted by (C)Traveler Kazu まずは、史跡区域の立体模型で、概要を把握しましょう。左に見える水面は旧雄物川です。現在ではかなり埋め立てられて工業地域になっていますが、埋め立てされるまでは、高清水のこの丘の真下まで水流が来ていて、船着き場もあったほどです。展示室内は、一部は複製品であるものの、現物の展示が多いというのが特徴だと思いました。特に、兵士の鎧(と思われる物体)は発掘されたまま、周囲の土とともに展示室内のガラス張りの床下に移設されているのが見ものです。秋田城跡 19 posted by (C)Traveler Kazu 漆紙文書は、当時、廃棄文書を漆の容器のフタ代わりにしたもので、漆の作用で腐らずに残ったという物体です。赤外線を当てると文字が読めるのですが、これを自分で操作して体験できる展示もあり、面白いです(文章の意味はさっぱり分かりませんでしたが・笑)展示室内はフラッシュ・補助器具を使わなければ撮影OKなのですが、ご紹介するのはここまでにしましょう。残り95%位は、ぜひ現地で確かめて、古代ロマンに浸ってみてください★今回の記述は、Wikipediaの掲載内容にかなり頼っていますことをご了承ください館外には、こんなものも…秋田城跡 13 posted by (C)Traveler Kazu 旧浄水場 配水池跡かなり以前に使われていた雰囲気の配水施設が残っています。この敷地も、資料館が建つまでは、上下水道局の倉庫か何かがあったようです。秋田城跡 20 posted by (C)Traveler Kazu さて、階段を降りると、広い駐車場とその先の道路は「旧国道」。そしてその向こう側に、史跡公園が広がっています。次回はそちらへご案内しましょう秋田城跡歴史資料館秋田市寺内焼山9番6号列車・バスでのアクセス 秋田駅西口より【120・121・122】寺内土崎線 寺内経由飯島北または土崎駅ゆき【131】将軍野線 通町経由市民生協ゆき【133】将軍野線 県庁経由秋田厚生医療センターゆきいずれも「秋田城跡歴史資料館前」下車、すぐです。秋田城跡 11 posted by (C)Traveler Kazu 市街地路線かつ秋田~土崎を結ぶ重要路線につき、本数はかなりあります。「新国道経由」の場合は、「護国神社裏参道」で降りて、史跡公園の中を通るコースで徒歩15分ほどかかります(アップダウンあり)。ビジネス藤和旅館 ホテルルートイン秋田土崎 秋田県青少年交流センター いずれも、秋田城跡まで歩いて行けます(ルートインはちょっと遠いかな?)