盛岡バスセンター探索 その2
明日で55年の歴史に幕を下ろす盛岡バスセンター。今日あたりは名残を惜しむ人々で賑わっているでしょう。前回の記事ではバスセンターの全体像をご紹介しましたが、今日は肝心のバスターミナル機能そのものをご紹介します。盛岡バスセンター 2016-09-24_9 posted by (C)Traveler Kazu きっぷうりばがあります。乗車券売り場の設置は、回数券・定期券売り場を含めるとさほど珍しいものではないかもしれませんが、鉄道駅の雰囲気とそっくりなのが印象的です。カウンターが結構長いので、昔はもっと窓口が開いていたのかもしれませんが、現在は1か所だけ開いていました。閉鎖後、乗車券売り場は向かいにあるショッピングビル「Nanak」1階に移転するそうです。盛岡バスセンター 2016-09-24_13 posted by (C)Traveler Kazu 自動券売機が2つあり、近距離区間から長距離まで、予約制ではない路線の乗車券を発券可能。額面式のほか、長距離は大船渡、釜石、遠野、宮古、八戸、浄法寺(花輪線安代とIGR線二戸の間にある町)といった地名が見えます。左の券売機は年季が入っていそうですが、右の券売機はタッチパネル式で比較的新しそうです。盛岡バスセンター 2016-09-24_14 posted by (C)Traveler Kazu 内照式の路線図が掲示されています。仙台線はじめ「高速乗合」のほとんどは盛岡駅発着に変更済みなので、最終的に一番長距離なのは「八戸」でしょうか。盛岡バスセンター 2016-09-24_15 posted by (C)Traveler Kazu 内照式の時刻表と運賃表も窓口の上に掲出されています。時刻表は行き先ごとに分かれています。鉄道の駅では電光掲示(LED式)が多くなってきている今、逆に鉄道の駅の雰囲気を残している不思議な空間です。立ち食いそばの匂いも含めてきっぷを買って、売店でお菓子や飲み物を買ったつもりになって(笑)次は、ホームを見に行きましょう。ホームへの出入り口は、窓口の隣にひとつと、奥の階段の脇に目立たないのがひとつあります。改札口はありません。なお、建物の裏手から直接入ることも可能です。盛岡バスセンター 2016-09-24_3 posted by (C)Traveler Kazu バスは頭から突っ込んで停車する方式。バック駐車だとお客さんに排気ガスがかかってしまいますが、その心配はありません。ちょうど、1日2往復しかない千厩盛岡線が入線していました。このバスは水沢まで高速を走り、その先水沢、摺沢、千厩を経由して室根(大船渡線の折壁駅がある集落)まで行くバスです。裸祭「蘇民祭」で有名な黒石も通ります。盛岡バスセンター 2016-09-24_4 posted by (C)Traveler Kazu 番線表示も昭和レトロ。光の加減で数字が見えませんが。しかし、ただの番線表示ではありません室根行きの発車時刻が近づくと、特徴的な抑揚が印象の肉声アナウンスが流れます。(たぶんどなたかかYoutubeに上げていると思いますので検索してみて)そして・・・盛岡バスセンター 2016-09-24_6 posted by (C)Traveler Kazu ランプが点灯「発車」盛岡バスセンター 2016-09-24_7 posted by (C)Traveler Kazu このランプ点灯を見て、運転士と誘導員はバスをバックさせます。このランプも、アナウンスも、上階にある「指令室」のような部屋から手作業でやっているそうで、去年か一昨年あたりに、IBCテレビ「じゃじゃじゃTV」で紹介されたのを見ました。同時刻発車で一斉に動き出すのを防ぐためです。盛岡バスセンター 2016-09-24_8 posted by (C)Traveler Kazu バスがホームを離れると、ランプは消されます。これも手動とか。ちなみに点灯させる仕組みは、部屋の電灯と同じというアナログさ(TVを見た感想より)。盛岡バスセンター 2016-09-24_16 posted by (C)Traveler Kazu 裏手はこうなっています。バスはこちら側(Nanak向かい)から入構し、向こう側の出口から公道に出ます。盛岡バスセンター 2016-09-24_19 posted by (C)Traveler Kazu 盛岡バスセンターを発着するバスの便数は非常に多く、全便がバスセンターには入りきりません。バスセンターが始発ではない市内路線などの便は、構内に入らず路上の停留所での乗降取り扱いとなっています。写真は、バス入口のすぐ脇にある「盛岡バスセンター(ななっく向)」というバス停で、このほか「盛岡バスセンター」名義の路上の停留所が数か所あります。盛岡バスセンター 2016-09-24_20 posted by (C)Traveler Kazu(トリミングしてあります) 盛岡バスセンターを象徴する、これ。これを撮り忘れたのです…失念無念盛岡市が跡地を取得して、再びバスターミナル機能を持たせる構想があるようです。盛岡バスセンター 消える昭和に「待った」(2016.8.16 河北新報)ただ現在の雰囲気が消えるのはほぼ確実の模様。盛岡バスセンターは、盛岡市民の皆さんの心の中に生き続けることでしょう。盛岡バスセンター30日、歴史に幕 県内の交通支え55年(2016年9月30日 岩手日報)工事の日程は明らかではありませんが、外観だけでも見ておきたいという方はお早めに。ホテルブライトイン盛岡バスセンター・Nanakに非常に近い立地のホテル※9/30 一部追記しました