春まだ浅い栗駒山須川温泉へ 東成瀬の国道342号から登る
下界はすでに気温20℃を超え、夏の陽気になっていますが、山はまだ冬を抜け出したばかりです。栗駒山を越える国道342号線が、一昨日の27日(金)正午より開通(冬季通行止め解除)したという情報を得て、晴天の今日29日(日・祝)、須川温泉まで行ってきました夏タイヤに取り換えたばかりで軽快に走行する我がクルマにて、いざ栗駒山秋田市からだと、秋田自動車道~湯沢横手道路を経由し十文字ICで一般道へ。「内蔵のまち」として近年人気急上昇中の増田を通って、東成瀬村を進んでまいります。なお、国道342号は秋田県横手市安田~岩手県一関市~宮城県登米市柳津を結ぶ一般国道で、全国的には地味な国道ですが、沿線には栗駒国定公園(須川温泉)のほか、重要伝統的建造物群保存地区増田町、桜とたらいこぎレースの名所真人公園、地震で崩れ落ちた国道と橋がショッキングな祭畤被災地展望の丘、奥州藤原氏ゆかりの中世荘園の面影を留める骨寺村荘園遺跡、国指定名勝・天然記念物・空飛ぶだんごで有名な厳美渓、「みやぎの明治村」登米市登米(とめ市とよま)、そして三陸復興国立公園を結ぶ観光スポット目白押し街道となっておりますもちろん、一関から国道4号を北へ少し走ると、世界遺産平泉です。※秋田県横手市内に国道13号との重複区間、岩手県一関市内に国道4号との重複区間あり※秋田県東成瀬村桧山台~県境(須川温泉)~岩手県一関市真湯間が冬季閉鎖区間道のりは長い…。栗駒山周辺の道路のうち、一番早く開通するのがこの国道342号線です。現在の集落の最奥にして路線バスの終点「草の台」、さらにかつて「鉄道敷設法」により何と国鉄線敷設計画「秋田県十文字ヨリ檜山台附近ニ至ル鉄道」の終着駅が計画された「桧山台」を過ぎると、登り坂に。特に、須川が近づいてくるにつれて、勾配は激しくなります。交通量少ない奥羽山脈の山奥なのに、1か所だけだが「登坂車線」がある程。東成瀬村 国道342号 2018-04-29_4 posted by (C)Traveler Kazu(停車して撮影) 雪解けはまだまだ。スギ林はなく、早春の清々しい空に木々が映えます。標高の低いところでは、晴れていましたが何となく濁った青空でしたが、ここまで登ってくると青空が澄んでいますね。雪はあまりないように見えますが、一部には「雪の回廊」になっているところもあります。東成瀬村 国道342号 2018-04-29_5 posted by (C)Traveler Kazu 目指す栗駒の山々のピークが見えてきました。開通直後とあって、ハイシーズンほどの通行量はありませんでしたが、ツーリングのライダーさんたちも走っていました。県外ナンバーも多かったですね。この先で標高1000mオーバー、そして栗駒国定公園に突入となります。そしてまもなく、この国道342号線と国道398号線(秋田県湯沢市~宮城県栗原市)とを結ぶ県道仁郷大湯線(栗駒道路)に合流すると、目指す「須川温泉」に到着です。※国道398号線の奥小安峡大湯温泉より宮城側と仁郷大湯線は本日現在、冬季閉鎖中。ところで、東成瀬村内を走行していると、このような大規模な工事現場に出くわします。(上2枚の写真よりも山麓側)東成瀬村 国道342号 2018-04-29_2 posted by (C)Traveler Kazu 山の中でこの規模の工事といえば、思い当たるのはひとつしかありませんね。東成瀬村 国道342号 2018-04-29_1 posted by (C)Traveler Kazu 成瀬ダム建設工事成瀬ダムは、雄物川水系成瀬川に、昭和58年度(計画開始)から平成36年度までの計画で建設が進められている多目的ダムです。例によって紆余曲折があり、いまだ本体の姿が現れない状態ですが、工事は着々と進んでいるようです。今年から本体工事に着手するとのこと。計画では、天端(ダムサイトのてっぺん)の標高は532.5m。これは、東北地方のダムでは最も標高が高くなるそうです。2位は建設中の鳥海ダム、3位は供用中の玉川ダムと、トップ3が秋田県のダムで占められますまた、堤高(ダム本体の高さ)は114.5mで東北4位。しかし、このダムに用いられる「台形CSG型式」ダムとしては東北一、かつ、日本一。しかも、「台形CSG型式」ダムは目下日本にしかないそうなので、つまり、世界一少々苦しいランキング集計ですが、「世界一」は気持ちがいいものですちなみに、堤長(ダム本体の長さ)は755mで、すでに供用中の森吉山ダムに次ぐ東北2位です。こちらも秋田県がワンツートップ秋田県は意外にダム王国のようですねここまで、国土交通省「成瀬ダム工事事務所」HPを参照東成瀬村 国道342号 2018-04-29_3 posted by (C)Traveler Kazu 現在、ダムサイトにまたがる区間の国道342号線がすでに付け替え新道になっておりますが、上流側はまだ道路工事中(長いトンネルができる)のため、付け替え新道と現道との間に仮道路が設けられています。その途中に、工事現場を見晴らす展望台ができ、ご覧のとおり四阿も設置されています。殺風景な眺めですが、およそ50kmもある十文字IC~須川間の小休止にちょうどよくオススメです次回は、冬季休業が明けたばかりの須川温泉をご紹介いたしましょう秋田の村に、移住しました。 コミックエッセイ [ 杉山彰 ] なるせ加工研究会 完熟トマト桃太郎 手づくりケチャップソース 200g なるせ加工研究会 手づくり青トマトソース やまゆり温泉 ホテルブラン 東成瀬村の岩井川というところで国道342号線から分かれる国道397号線。397号線と村道を4.7km進んだ先にある、ジュネス栗駒スキー場が有名な温泉ホテルです。