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カテゴリ:秋田県のジオパーク
男鹿半島は、付け根部分にそびえる「寒風山」以外にも、西海岸に非常に近い位置にも、寒風山とは別の生い立ちによる大地の口が開けています。
(寒風山については、当ブログの過去記事を御参照ください) 2019-11-16(土)追記 ここは、2019年11月16日放送されたNHK「ブラタモリ」で紹介されました。 訪問したのは今年(2017年)の春のことです。どうも、ご紹介しそびれていたようで…。 ぶらぶら日:2017年3月19日 男鹿・八望台 17-03-19 15-03 posted by (C)Traveler Kazu その場所は、八望台(はちぼうだい)といいます。 男鹿半島の観光地の中では老舗の方で、かつて半島内の有料道路が3本もあった頃には、うち1本が「八望台有料道路」でした(現在は無料)。 現在は、男鹿観光のメインコースからは外された感で訪れる人は少なく、ひっそりとしています。 御覧の展望台は、最近建造されたものですので、男鹿市としてもまだ八望台を見捨てた訳ではなさそうです。 ここ「八望台」からは、このような景色がご覧になれます 男鹿・八望台 17-03-19 15-09 posted by (C)Traveler Kazu 手前に池が見えますね。 これが、ここ八望台の景観を印象付ける最重要な地形で、二ノ目潟といいます。 ほぼ円形をした、直径約400mの火口湖です。 その先、日本海に開いている湾は「戸賀湾」です。 男鹿・八望台 17-03-19 14-56 posted by (C)Traveler Kazu 地上に降りて、ちょっと位置を変えて撮影。 眺望絶佳、眺望絶佳 反対側を見てみると… 男鹿・八望台 17-03-19 14-57_01 posted by (C)Traveler Kazu やはり、同じような円形の池が見えます。木々で見づらいので、あとで近くから撮り直しました。 男鹿・八望台 17-03-19 15-09_01 posted by (C)Traveler Kazu (道路から撮影) 一ノ目潟です。 成因は二ノ目潟と同じ火口湖で、大きさはこちらの方が大きく、直径約600m、水深はなんと42mもあるそうです。こちらは現在、水源としても使われています。取水塔らしき建造物が見えますね。 この、奇妙に円形で似ている2つの池は、 どちらも地形用語では爆裂火口跡(マール)と呼ばれる火山地形。 およそ8~2万年前に、火山噴火の一種である「マグマ水蒸気爆発」によって開いた穴に水がたまって現在の姿になったといわれています。周囲に顕著な噴出物の堆積がないことから、爆発は各1回だけだった(単成火山)と推測されているそうです。 さらに男鹿市のホームページでは「一ノ目潟は安山岩中にマントル起源の捕獲岩を含んだ噴出物のあった火山として、世界で初めて知られ、世界的に注目を受けています。」(男鹿市の文化財紹介ページ)との記述 なんかスゲー 戸賀湾について 二ノ目潟の奥に見える戸賀湾(2枚目の写真奥)も火口だったところで、やはり爆発は1回で成因もよく似ているそうですが、戸賀湾は周囲に噴出物の堆積がみられることから、 「タフリング」という地形だと考えられているそうです。 また、戸賀湾は「四ノ目潟」とも呼ばれるそうです。 …じゃあ、三ノ目潟はどこいった ご安心ください、「マール」がもうひとつ存在しています。 戸賀湾の南方の台地上、ちょうど男鹿水族館GAOの東側の山中に水を湛えています。 八望台からは見えないだけです。 大きな湾が戸賀湾 左(西)から…三ノ目潟・二ノ目潟・一ノ目潟の順 これらをまとめて、男鹿目潟火山群と呼ぶそうです。 男鹿・八望台 17-03-19 14-58 posted by (C)Traveler Kazu 男鹿・八望台 17-03-19 14-57 posted by (C)Traveler Kazu ジオパークの解説看板は、展望台の上にあります。現地でご一読くださいませ!! 男鹿・八望台 17-03-19 14-55_01 posted by (C)Traveler Kazu 過去の栄華をしのばせる…高松宮殿下お手植えの松 いつ頃おいでになったのかは分かりませんが、観光地として脚光を浴びていた頃には、こうやって宮様も御視察になるだけの価値がある眺望観光地だったわけですね。 男鹿・八望台 17-03-19 14-58_01 posted by (C)Traveler Kazu 男鹿半島のもうひとつの火山で、当ブログでも最近ご紹介いたしました「寒風山」も、展望台から見えます。 一~三ノ目潟は「マール」、戸賀湾は「タフリング」ですが、寒風山は複成火山(何度も噴火して高くなった火山)の一種である成層火山であります。 「八望台」では、これら成り立ちが異なる3つの火山を一望できる…と、ジオパーク推進協議会発行の「ジオスポットマップ」では、こういった点も力説されております。 いかがでしたか八望台! ただでさえ地形好きには堪えられない男鹿半島の中でも、世界的にも珍しい「マール」が3つに「タフリング」まで見られるここは、寒風山とともに 地形・地質・地理好きの方の男鹿観光ではゼッタイに外せないスポットです あまり興味がない方も、男鹿半島ではブラタモリ的ドライブが楽しめますよ …そのブラタモリは何で男鹿に来ないのか??? 参照:「男鹿半島・大潟ジオパーク ジオスポットマップ」、男鹿市ホームページ「国指定文化財」、「男鹿なび」、Wikipediaの該当項目 男鹿国定公園 国指定天然記念物(一ノ目潟) 男鹿半島・大潟ジオパーク ジオサイト 八望台 列車・バスでのアクセス 路線バスはありませんので(そもそも男鹿半島内の観光地を結ぶ路線バス自体がほとんどない)、JR羽立駅か男鹿駅で下車し、地元タクシー会社の2時間観光コース(区域乗合)を利用するのがベターです。事前に予約が必要です。 なお、「なまはげシャトル」は経由しません。 マイカーでのアクセス 西海岸(水族館GAO方面)からの場合は、戸賀集落から道なりにバイパスの坂を上り、トンネルがあるのでそこを抜けたら間もなく「→入道崎・八望台」の青看板があるので左折、そしてすぐ右折(青看板あるが、入口を見逃しやすいので注意!見逃すと旧道を通ってまた戸賀集落に戻ってしまいます)、急坂を上ると丁字路に突き当たるのでまた左折です。 男鹿市街からなまはげロード経由でおいでの場合は、最終の交差点まで行き着く前に「←八望台」の青看板がある交差点があるので、そこを左折です。 男鹿温泉郷からおいでの場合は、県道55号・元湯雄山閣さんの裏手あたりに「←戸賀・水族館」の青看板がある交差点があるので左折し、しばらく進むと「入道崎・八望台→」の青看板がある交差点があるので、右折、そしてすぐ右折、急坂を上ると丁字路に突き当たるのでまた左折です。 入道崎からおいでの場合は、南へ向かう道路をとにかく道なりに進んで頂ければOKです
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最終更新日
2019年11月16日 21時46分14秒
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