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 「歩いても汗をかかないけど、走ったら汗をかくんです」

 それをさもすごいことのように言っても、「当たり前じゃないか」と一笑されるのがオチだろう。
 そこで、肝心なものを付け加えてみよう。

 「歩いても汗をかかないけど、それと同じ速度で走ると汗をかくんです」

 すると今度は、しばらくその意味が理解できないで、ポカーンとしている人がいる。「当たり前じゃないか」とハナからバカにする人もいる。まずもって、歩くのは遅く、走るのは速いという先入観があって、同じ速さで歩くとか走るとか言われても、なかなかピンとこないらしい。

 では、具体的な数字の話に入ろう。若い頃は時速10キロで歩いたくらいでは呼吸が乱れることはなかったが、さすがに50代にもなると楽に歩ける速度は9キロくらいになった。これくらいだと、時間の許すかぎりいつまででも歩いていられる。もちろん、レースになれば10キロを超えないとお話にならないが、練習はいつものんびりとやっている。なんたってぼくのモットーは「練習で笑って、試合で泣け」なのだから。要するにアマチュア選手が毎日苦しい思いをして練習しても仕方がない。仕事もあることだし、練習はのんびりとやろうということだ。ただし、試合では少しばかり苦しい思いをして、少しはいい順位で返ってこよう。

 冬になって気温が下がってくると、時速9キロくらいではほとんど汗をかかなくなる。かいてはいるんだろうけれど、その分は全部蒸発してしまうらしい。だいたい10キロから多い時には20キロ。ちょっとお腹がすいたと感じるけれども、さして疲労感はない。もちろん翌日に疲労も、筋肉痛も残らない。残るのは、あと3キロは歩けたんじゃないかという悔恨の念ばかり。 

 ところが、同じ速さなのに、走ると汗をかく。翌日に疲労と筋肉痛が残る。あと3キロ手前でやめておけばよかったという悔恨の念も残る。

 そのいったいどこが、不思議なことなんだろうか。よく考えてみれば、不思議でも何でもないことがわかる。前に進むことが目的なのに、走る動作だと、ある程度はどうしても上に飛び上がらざるをえない。足の動きを曲線でつないでいけば、走る動作の方が明らかに長い距離を移動していることがわかる。一方、歩く動作では、最短距離を移動している。同じ速さなら歩く方が明らかに効率がいいのがわかってもらえるだろうか。


 もちろん、そういうことが一朝一夕にできるわけではない。

 いかに力を使わないかは、ものすごくむずかしい問題である。本来、力を使わないことは不可能なので(そんなことをしたら、立ってすらいられない)、力の入れ方というか、メリハリが問題で、その意味では翻訳とまったく同じであると言える。

 翻訳はもちろん、生きていくのに大切な「生産財」であるが、この「時速9キロの省エネ」はすばらしい財産であると言える。何たって、街の中を移動するのがものすごく楽なのだ。

 それと最後に、とっておきの使い途がある。夜の繁華街で「お兄さん、寄ってらっしゃいよ」としつこく声をかけられたとき。


 「よし、歩いてこの速さについてこれたら、行ってやる」



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最終更新日  2006年12月01日 00時30分13秒
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