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 3年前、足の甲の激痛に始まって、あちこちに痛みが移動し、ついには右膝がまったく曲がらなくなった。全治1ヵ月。

 一度目の発作の時はまさか痛風が膝にも出るものとは知らず、自然に軽快するのを待つしかなかった。診断がついたのは二度目の発作の時だった。臨床医は実に偉大であると思う。X線異常なし、尿酸値正常、しかもあまり痛みのでない部位に痛みが出てるのに痛風だと言い当てる。

 痛風の原因はいろいろあるが、ぼくのように陸上をやっている者は、一時的な脱水症状で尿酸値が一気に上がることがあるらしい。もうひとつ重要な原因にストレスがある。

 これまで何回か発作を経験したが、ごく軽いものや明らかに水分の不足が原因であることがわかるものを除くと、5回ということになる。この5回には実にわかりやすい共通点がある。

 ストレスである。

 それもちょっとやそっとのストレスではない。1000万円の借金をかかえたくらいでは、これほどのストレスには至らない。確かに1000万円というのは大変な借金ではあるが、どうあがいても返せないという額ではない。そういうものにはぼくは案外強いような気がする。問題は個人の力ではどうにもならないものに遭遇した時だ。

 一度目の発作は、オーディション制度を含め出版翻訳のあり方にどうしようもない憤懣を覚えた時に起こった。

 二度目は、某翻訳学校の受講生がオーディションに合格した時。自分が主宰している講座の受講生であれば辞退させることもできるが、他人に雇われているかぎりはそれもできない。このままでは破綻することが目に見えているのに、なぜ、そのことに気がつかないのか。出版社の編集者は、まだ経験の浅い若手。それもいたし方のないことか。

 三度目は、某翻訳関連団体の創設者の一人といっしょに講演をするハメになった時。翻訳の指導などもしているが、冠詞がまるで読めていないうえ、訳文が日本語になっていない。専門用語もできていない。実名を挙げて思っていることを残らずぶちまけたいが、そうもいかない。

 四度目は、某医学書の翻訳を、某翻訳会社が担当することになった時。日本語の感覚がまるでない者が社長の椅子に座っており、「採集するおよび分析する」など、文法も何もあったものではない日本語を書いて、何とも思っていない。もちろん、冠詞をはじめ、英語の本質が何もわかっていない。

 五度目は、数年前までは「英語をまともに訳せない者」が書く日本語であったものを、意外にふつうに使う者が増えている現実を目にした時。同時に、英文の構造をそのままなぞることに、何の抵抗もない翻訳者があまりに多いことに気づかされた時。
 
 これからは尿酸値を測定するよりは、日本語のなかに含まれるウイルス(「これらの」、「すべての」、「さらなる」、「より~」)の濃度を測定する方が、ぼくのような人間の痛風を診断するのには有効かもしれない。


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最終更新日  2006年09月09日 11時48分01秒
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