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カテゴリ:翻訳
 そう言われても、別に速く歩きたいなどと思っていない人には何の意味もないかもしれない。ただ、ふだんはゆっくり歩いていても、いざという時、電車に遅れそうになったりしたときには、楽にスピードが出る歩き方を身につけていて損はあるまい。


 それよりもむしろ、ここでは競歩選手はなぜあんなに速く歩けるのか、その疑問に答えたいと思う。

 ふつうの人と比べてどれだけ速いか。何も世界の一流を出してくるまでもなく、マスターズの大会で70代のレースを見るだけで十分である。M70(70~74歳)の5000メートル競歩の日本記録は28分代、M80の記録も36分台に突入した。

 ふつうの人が体力にモノを言わせて必死になって歩いたとして、到達できる記録はせいぜい40分が限界だろう。


 この差はいったいどこから来るのか。答えは簡単である。絶対的な能力の差や体力の差によるものでは、もちろんない。

 ふつうの人が歩くとき、右足が着地した時点で、左足を前に出す体勢にはなっていない。着地するだけではだめで、もう一歩踏み込むなどして、次に左足を前にもっていくことができるように体勢を整える必要がある。速く歩こうとしても、思うように体が動かない理由がここにある。

 言い方を変えると、ふつうの人は右右左左と四拍子で歩いていることになる。これがもしも、右足が着地した瞬間に左足を前に出せる体勢にもっていくことができるとしたら、どうなるだろうか。当然、二拍子で歩くことができる。

 二拍子で歩けるということは、ふつうの人が右足を着地したあと、次に左足を前に出す体勢を整えている間に、もう左足が前に出ているということだ。

 四拍子でも速く歩こうとすると、けっこうせかせかとした動作になるので、見た目には速く歩いているように見える。ところが、体勢を整える動作が動きそのものは速くても、前進方向から見るとブレーキをかけることになっている。一方、二拍子で歩くと、せかせかした様子もなく、ゆったりと歩いているように見える。ゆっくりした動きに見えるけれども、前に進もうとする動きにブレーキをかけるものは何もなく、実際には二拍子の方が圧倒的に速い。


 翻訳でもこれとまったく同じことが言える。原文の構造を理解したあと、いったんその構造を踏まえて日本語に直し、それを自然な日本語に直そうとすると、そこに余計な作業が入り、ブレーキをかけていることになる。

「原文を読む→構造を理解する→構造を変換する→自然な日本語に直す」という四拍子になっている。これでは、「原文を読む→自然な日本語に直す」と二拍子で翻訳できる人に、少なくともスピードで敵うはずがない。


 翻訳のスピードが上がらないで悩んでいる人、まずはぼくのところに競歩を習いに来るといい。



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最終更新日  2006年10月27日 11時14分54秒
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