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テーマパークが倒産して数百匹の犬が餓死するという痛ましい事件が起きた。
死亡した犬500匹。 人はすぐ、このような事件だけをみて、本来失われないですんだ命が500匹分失われたと考える。 本当にそうだろうか。もちろん、この犬たちを救えるものなら救ってやりたかったと思うのは、必死になって行方を探していた人たちだけではない。 そもそも、テーマパークが倒産する遠因となったものは何か。ペットを飼えるマンションが増えて、わざわざテーマパークに行かなくても、犬や猫に触れることができる機会が増えた。 ペットを飼えるマンションが増えたということは、それがなければ捨てられたままだった犬や猫が何百匹も、自分たちを大切にしてくれる家族に巡り会えたことになる。 もちろん、そのことで安易に動物を飼い始めた家族が、いとも簡単にペットを捨ててしまうということもなかったとは言えないが、全体として動物たちは救われたのではないだろうか。 それにまた、マンションでペットを飼えるようになったからといって、血統書付の犬や猫を飼いたがる人ばかりだと、いっこうに捨て犬や捨て猫が救われるようにはならない。 ただ、死んだ犬がいた裏には、その原因となった社会の変化のおかげで、逆に救われた動物もいたことだけは確かである。 でも、なぜそういうことを、もっと早く逆の視点から見ることはできなかったのだろうか。 マンションで動物を飼えるようになれば、その影響でどんなことが起きるか。ある程度の予測は人間の力でできないことではないはずだ。 世の中はみな底の方でつながっている。 深刻な事態に至らないうちに手を打つことができるのは、行政をおいてほかにないのではないか。また、そういうことができないのであれば、いったい何のための行政なのか。 行政には縦のつながりばかりで横のつながりがまるでない。 週休二日制にしても、保育所などの問題で窮地に陥った人は多いはずだ。週休二日制を考えるのであれば、核家族化が加速する前に何か方策を打っておくべきであったが、お役人にとっては、週休二日制は週休二日制、核家族は核家族、まったく別の問題であるらしい。 世の中がみな連通管であることを踏まえて問題解決に当たらないかぎり、テーマパークの悲劇は次にその姿を変えて、さらに大きな悲劇となってわれわれに襲いかかってくるであろう。 ←ランキングに登録しています。クリックおねがいします。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2007年01月08日 14時51分16秒
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