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 マドリーから少し南に行ったところにアランフエスという小さな町がある。
 20年ほど前、広場で休んでいると、おじいちゃん、おばあちゃんらがやってきて、外国人の私に、えんえんと何やら世間話を聞かせる。
 ほかでもない。年金の話である。
 せっかくこつこつ貯めたのに、物価の上昇で目減りしてしまったというようなことを、いつ果てるともなく聞かせるのだ。

 それが初めて会った外国人にする話かよ。

 それにしても、年金が破綻することなど、ヨーロッパでは20年以上も前にわかっていたことだ。
 原因はともかく、今さら何を騒ぐことがあるのか、不思議でならない。

 ぼくの年金にも消えた部分がある。もっとも、いずれは全部消してしまうつもりだから、手間が省けたとも言える。
 会社勤めをしていた2年間の年金は合算されていない。しかし、それがいったいどうだというのだ。残業手当も何もなく、休日仕事をしてもいっさい手当ては出ない。
 中小の会社にはそういうところが今も多いはずだ。
 本来もらえたはずの残業手当と休日就労分を合わせれば、消えた年金どころの額ではない。
 そんな不当な扱いを受けた会社で、強制的に加入させられ天引きされた年金分など、けったくそが悪くてもらえるか。

 年金という手口は、ごく当たり前のことを、さもありがたいことのように思わせる「錯視」のようなものである。
 若いときに貯金しておいたものを老後に使うことができるのは当たり前のことで、別にありがたい制度でも何でもない。
 自分の意志で貯金する場合には、無数の選択肢がありうる。
 博打的な性格の強い人や、自己管理ができない人は一応度外視するとしても、40歳までは自分の夢に賭け、自分に投資し、それである程度のメドが立ってから、場合によっては「自分の人生この程度」と観念してから将来のための貯金を始める選択肢もあろうかと思う。

 熱っぽく夢を語る人がいた。
 でも、それにはお金がいる。
 その夢、あんたがこれまで年金に払い込んだ300万が手元にあれば、私がなんとかしてあげられるのにと思う。
 将来のために金を貯めるのは、その夢がかなってからでも遅くはないし、むしろその夢がかなえば貯金なんていくらでもできる。

 そういう選択肢をことごとく奪ってしまった年金という制度に、もって行き場のない憤りを覚えている。
 それよりも、もっと怖ろしいのは、ここまでされて暴動ひとつ起こさない国民の従順さである。
 
 今するべきことは、自分の年金を守ることではなく、このバカバカしい制度を破壊することであるはずだ。

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最終更新日  2007年06月24日 11時15分52秒
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