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2008年03月30日
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カテゴリ:翻訳

 その昔、サラエボオリンピックのスピードスケート、500メートルで金メダルを期待された黒岩選手は、惨敗したのちマスコミの態度が掌を返したように変わったと述懐している。次のカルガリでは銅とはいえ、かつてめざしていた金に劣らぬ喜びを感じることができたのは、そのことがあったからである。

 スポーツの世界は苛酷である以上に理不尽である。

 サラエボオリンピック金メダル期待選手では肩書きにならない。

 まして、オリンピック予選初戦敗退選手ではだれも相手にしてくれない。
 ぼくのように、ソウルオリンピック20キロ競歩最終選考会38位などと堂々と口にするのは、それで勝負しようとは思っていないからできることであって、スポーツの世界で身を立てようとする者にとって、オリンピック最終選考会参加選手では肩書きにはならない。

 作家でも同じことで、仮に群像新人賞1次予選通過作家などというふれこみがあったとしたら、いったいその本を読む気がするだろうか。

 ところが、どうもこの理屈がわかっていない世界がある。
 語学の世界、翻訳の世界である。
 TOEIC9××、英検1級、ほんやく検定1級なんてものは、小説で言えばせいぜい群像新人賞1次予選通過程度のもの、もしかするとそれ以下かもしれない。

 資格や肩書きが無意味だと言っているのではない。それはそれですごいことで、だれにでもできることではない。
 1級建築士や弁護士資格、医師資格、○○大卒なども含めて、あくまで「就職」の際にモノを言うもの、言い方を変えれば、その世界の一員になるためのものであって、それ以上のものでは断じてない。

 なかでも、ほんやく関連の検定などは、会社で言えば、ある部署で曲がりなりにも仕事ができるようになった程度のもので、人事で配置転換されて別の部署に配属されれば、そこではまたまったくの新米として再出発しなければならない。
 翻訳者が「○○検定1級です」を謳い文句にするのなら、サラリーマンだって○○会社○○部○○課バリバリ社員として売り出せるはず。そんなことをしないのは、それがいかに愚かしいことであるかがわかっているからで、サラリーマンは翻訳者に対してもっと怒らなければならない。

 もちろん、実際に怒っている。
 自分の懐が傷むわけではないけれども、高いお金を出して翻訳を頼んでも、わけのわからないものが返ってくる。
 その仕事にかかわった者のなかに、○○検定1級の者も少なからず含まれていることも、紛れもない事実である。


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最終更新日  2008年03月30日 10時23分48秒
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