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カテゴリ:翻訳
 
 医学翻訳の勉強を始める人(正確には、医学のことば遣いを学ぼうとする人)に専門書を勧めると、「ちんぷんかんぷんです」とか「用語がよくわかりません」、「ひとつひとつ意味を調べて読むとなかなか前に進めません」とか言ってくる人がいる。

 なるほど、伸びない人はもうこの時点でつまづいている。

 意味を考えてよむのは、英語の勉強を始めるときに、いちいちその構造を解析して日本語で便宜的な訳をつけるのと同じで、そんなことをしては新たな神経ネットワークは形成されない。

 最初は意味を考えるではなく、とにかくことばの使い方を覚える。覚える以前に慣れる。医学という世界のことばにどっぷり浸かってしまう。
 そうして、どの名子とどの動子が結びつくかを体で覚える。 
 意味を考えてしまうと、日本人が頭で考えた英語が英米人に通じないのと同じで、医学の日本語を書くときにただ頭で考えてつくった医学日本語になってしまう。そんな日本語は医学の世界では使わない。

 医学日本語と日常日本語とは別の言語であると考えてみる。
 医学日本語が身に着くかどうかは、外国語が身に着くかどうかに通じるものがあって、まず医学の表現にどっぷり浸かることができた者が将来大きく伸びる。このことは、理論的にも経験的にも自信をもって言える。医学日本語の神経ネットワーク、換言すれば、医学のことばで思考できる神経ネットワークを作ることができれば、医学の用語や内容は簡単に理解できるようになる。要はそのネットワークを作ることができるかどうかである。

 医学以外の理系の分野を専攻していた人は、開始当初は文系の人より圧倒的にできることが多いが、いつまでたっても医学日本語の神経ネットワークを作れなければ、そのネットワークを作ることに成功した文系の人に追い抜かれる。

 脳科学的に言うとそういうことになる。
 成人教育論の観点から言うと、最初の「知識」段階で、医学日本語を学習するということはは、医学日本語の神経ネットワークを形成することであるということを教えられる必要がある。
 その辺りの徹底に関しては、ぼくも不十分であったことを認めざるをえない。
 まず、そのことを徹底して意識させ、「了解」の段階にまでもっていかないかぎり、その次の「応用」はありえない。

 まず指示を守らせるなんてのは、非常に古い考え方だと思われがちだが、実はこれこそ最新の脳科学と成人教育論に裏づけられたものなのだ。
 
 面白い時代がやってくる予感がする。
 


 

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最終更新日  2008年09月28日 10時25分12秒
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