|
カテゴリ:ファッションビジネス
I.F.I.ビジネススクールで1994年から実験的に始めた夜間プロフェショナルコース、主にファッション流通業界で働く若者に向けた6ヶ月間毎週夕方開講のプログラムでした。2000年まで私はコースディレクターを務め、自分自身が講義するときもあれば外部講師にお願いして講義には立ち会うこともあり、指導した受講生は数百人います。
その中の一人が当時大手総合商社勤務の齋藤孝浩さん。その後会社を辞めて自分のマーケティング会社を立ち上げ、「ユニクロvsZARA」や「アパレル・サバイバル」などの著書もある人です。今年9月齋藤さんから頼まれて訪日ビジネス研修の中国経営者たちに3時間ほどレクチャーをさせてもらいました。このときツアーの主催者だった中国コンサル会社を経営するKさんから求められ、5日間浙江省の杭州と寧波に出張してセミナーやアパレル会社訪問をしてきました。 杭州は主に婦人服アパレル、寧波は紳士服アパレルメーカーが多い都市、今回は杭州市の郊外のアパレルメーカーのショップやショールームが集積する「E FASHION TOWN」と表記があった一画のファッションメーカー本社でアパレルメーカーやSPA企業の幹部ら約80名に齋藤孝浩さんと共に講演しました。 杭州市がファッションメーカーを集積したエリア(写真上2枚) 教え子でもある齋藤孝浩さんと 会場の模様 自動車を例にブランディングを語る私 齋藤孝浩さんの講義 杭州市は人口およそ1300万人の歴史ある都市。かつて浙江省から多くの中国人が海外に進出、華僑と呼ばれるようになりました。この都市の代表的な企業はネット販売最大手のアリババです。中心街の一つは観光地である西湖のそばにありますが、ルイヴィトン、グッチ、アディダス、ナイキ、アップルなどが大型店を構えています。世界の大都市の中心街と変わらぬ顔ぶれ、いまやどの国に行っても都会の中心街の表情はみな同じですね。 そんな中で私が一番びっくりしたのは、女性副社長が政治的にカナダで逮捕されて一躍日本でも有名になった電気のHUWWEI(ハーウェイ)の店舗です。なんとスマホと共にここで電気自動車を販売しているではありませんか。ダイソンやアップルがどんな電気自動車を発表するのか楽しみにしていましたが、すでにハーウェイは昨年からEV車を販売。自動車事情に疎いので私は知りませんでした。いよいよ自動車メーカー以外のジャンルからEV車をつくる会社が出てくる世の中です。 ショッピングモールの路面HUAWEI店 スマホの横には HUAWEIが製造販売するEV車 中国ではEV車のナンバープレートは薄い緑色、道路を走っている自動車のおよそ4割(実際にはもう少し少ないかもしれませんが)はEV用ナンバープレートでしたからかなり進んでいます。自動車メーカーのみならず電気メーカーまでもがもうEV車を手掛け始めたのですから、この分野では日本企業よりも地球環境のことを考えていると言えます。中国ドライバーの運転は荒っぽいけれど自動車産業はサステイナブルです。 繁華街では巨大なスクリーが目立つ ルイヴィトンなどラグジュアリー店がズラリ モールの1階内側 上海、北京、深圳、広州、重慶の中国GDP五大都市でもない杭州(2021年データでは8位)でも中心街は世界のラグジュアリーブランドがメガストアを独占、しかもどの店舗も競うように明るい照明をつけて華やかでした。中国人がどれくらいクリスマスに関心があるのかしれませんが、夜間も中心街は賑やか、景気低迷のニュースは本当なんだろうかと思いました。 5日間の浙江省出張の詳細はこれから順次まとめます。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2023.12.26 11:03:27
[ファッションビジネス] カテゴリの最新記事
|