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カテゴリ:講習日記
本日も2年生になり新しく始まった授業の1つ、臨床応用から、
ストレッチングとは? これに対する医学用語はなく、強いて言うなら「伸張刺激」または「伸張運動」 目的 ・予防 ・アフターケア ・柔軟性、可動性の促進 歴史 日本においては徒手療法(あん摩、指圧)で筋硬結を除去するために行われいたが、医学的には大成されておらず、手技療法も不十分であった。 近年アメリカよりスポーツとして入ってきた。 H.A.Devriesが理論的に体系付けB.Andaersonが実践し、今日の発展を見たものであるが、医学的には、日本においてリハビリテーション医学が位置づけられた昭和35年頃より幅広く使われだした言葉である。1980年代に入ってようやく研究が盛んに行われるようになった分野である。 徒手療法におけるストレッチング 筋スパズム(硬結、緊張)が原因となる病変筋の徒手治療として、筋の伸張可動域の拡大を目的として用いる深部摩擦法を打ち合わせた筋筋膜摩擦伸張法と言う学説が打ち出されている 生理学的機序 なぜストレッチで筋が弛緩するのか 筋硬結を伸張 → ポリモーダル受容器が興奮 → イオンチャネルが開く → Ca2+が多量に流れ込む → ある一定量より多くなると、筋小胞体のイオンチャネルが作動し、Ca2+を全部取り込んで細胞外に出していく → Ca2+濃度低下 → 筋弛緩 補足 筋細胞にCa2+が増えると筋は緊張し硬くなる 生理学的機序2 筋紡錘の興奮とストレッチとの関係 最初のストレッチでは筋紡錘の興奮は高いが、これを持続させると筋紡錘の興奮が低くなってくる。 伸張反射 筋紡錘は、筋線維が引き伸ばされると自動的に引き伸ばされる。そうすると、筋紡錘からインパルスが発射される。インパルスは求心性(Ia )を経て脊髄の後根にはいり、運動神経単位を興奮させる。 興奮した運動神経単位から発射されたインパルスは脊椎の前根から出ている遠心性神経を経て、支配している筋線維を収縮させる。 ストレッチングは大きく分けて二つがある 1.バリスティック ストレッチング (動的ストレッチング) 速く、強く、筋を引き伸ばせば、筋紡錘からのインパルスが増え運動神経単位に支配されている筋線維の収縮が速くなると共に強く収縮され、筋肉は硬くなる傾向がある。 反動をつけて行う柔軟体操は伸張反射が強くなり、かえって筋肉自体は硬くなる。 長所 筋温の上昇と動き作り両面が可能なため、トレーニング効果も期待できる。エリートスポーツでは取り入れるコーチがその絶大な効果を認めており、ウォームアップの重要な位置付けをしている。 主に交感神経を刺激 短所 一連の動作を正確に覚える必要があるため、誰にでもすぐに、というわけにはいかない、下手をすると筋肉が硬くなり、怪我の原因にもなる。 2.スタティック ストレッチング(静的ストレッチング) ゆっくりと痛みが生じる手前で伸張をやめるものである。 最初の段階では、無理なく、ゆっくり痛みが伴わない時点で一度止め約30秒間保持する。次にさらに少し大きく筋を伸展させ同様に保持する。 伸張反射及び生理的機序を利用したもの。 長所 現在一般的に最も多様されていて、一人でも誰でもできる手軽な動作が多く、やりやすい。 リラックス効果が高く、副交感神経を刺激。 短所 その場で静止した動作なので、筋温が低下し、ウォームアップが充分でないと傷害を起こす危険もある。 治療におけるストレッチング (Individual Muscle Stretching) 伸張性の低下した個々の筋を対象とし、可動域および柔軟性の改善等を目的として、個々の筋線維の走行および筋連結を意識した他動的ストレッチングである。 筋緊張抑制のためにIb抑制および等尺性収縮を取り入れたスタティックストレッチングの範囲に分類される ウォーミングアップ 筋温が38度ぐらいになると筋肉運動のエネルギーを発揮させやすくなる。同時に筋肉および関節の柔軟性が増すのでスポーツ中の怪我予防にも役立つ。 カルシウムイオンの働き 筋肉が収縮するためには、筋肉の中でカルシウムが働かなければなりません。このカルシウムイオンも、身体が温まってからでないと十分に機能しないことがわかっています。筋肉が冷えた状態で運動すると痙攣をおこしやすいのは、このカルシウムイオンが十分に働かないからともいわている。 ウォーミングアップの所要時間 体温が38~39度になるのに約15分程度必要とされている。また実際の運動開始はウォーミングアップ終了後5~15分以内が理想。ちなみに45分もたてば筋温が下がってしまい、ウォーミングアップの効果は消えてしまう。 ウォーミングアップの精神的な効果 脳→筋肉ではなく 筋肉→脳というフィードバック効果を利用する。 筋肉を緊張させると、心も緊張。 逆に筋肉を弛緩させると心もリラックスできる。 当事者の状況によってウォーミングアップの仕方でその緊張と弛緩のバランスをとることが大切。静的ストレッチングだけでは弛緩しすぎて力がでなくなってしまう、動的ストレッチングが必要。 クールダウン (ターボ車のターボタイマーのようなもの) スポーツをした後、すぐに運動を止めてしまうと、心臓から送り出される血液の量が急に減少し、大脳への血液供給が不足。その結果、頭痛、めまい、吐き気などが起こる可能性が出てくる。 筋肉群への血液供給量も減ることになり、運動によって蓄積した疲労物質が十分に除去できずに残ってしまいがちになる。スポーツをした後は、しんどくても軽い運動をして元の状態に戻すクーリングダウンが必要。スタティックストレッチングは最適。 ^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^ 多少解説したかったけど、本日も自己満足の授業の復習日記になってしまいました。 IDストレッチング第2版 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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