夕張市のお話【中編】
11月30日(木)、夜のお話。11月も今日で終わりですね。【中編】数希:さてっと、そろそろ本論に。夕張市の事態は、何を物語っているかってことで。でも、その前にちょっと聞いておかないといけないのは、財政再建団体について。トライス:何か、おどろおどろしい名称だろうけど、企業で言うなら、倒産。人で言うなら、成年被後見人(=痴呆などの状況で、正しく物事の判断が出来なくなった人が後見人を置かれた状態)といったところかな。千里:これはまた、法律用語が登場いたしましたね。・・・しかも、さらに先程よりも見慣れない言葉ですね。簡単に申し上げますと、『好きに自分が決められなくなる』といった意味ですね。数希:千里は、本当に簡潔にまとめるよな。企業が倒産すれば、当然活動できなくなるし、成年被後見人は、成年後見人(=判断の際、力を貸してくれる人)の力を借りなくちゃいけないから。この財政再建団体も、自由に地方債という形で、金を借りることが出来なくなることをはじめ、予算という、お金を使う計画についても、国のお伺いを立てなきゃいけなくなる。トライス:まあ、それが今の夕張市の現状だ。国にしてみれば、金を出して、更なる赤字を生み出すことを許すわけが無いから、当然のことながら予算はばっさり。当然、サービスの低下は避けられなくなる。実際、来年以降、夕張市はむごいことになるらしいし。千里:市制の失敗の一番のしわ寄せは、市民に及ぶのですね。数希:まあ、毎年税収が減っているのに、何ら対策をとらなかった市が悪いのは当然でけど、この背景には、お金を貸していた金融機関が加担していたこともある。そもそも大抵は、金融機関からお金を借りるものだから。公共団体なら、とりっぱぐれが無いと踏んで貸しているんだよな。なあなあ似せずに、少しはチェックしろっ!てツッコんどこうか。トライス:あとは、耳が痛いかもしれないけど、市民にも市の暴走をコントロールする責任がある。市の政策をチェックすることは、市民だけしか出来ない仕事だからね。ハコモノ行政を辞めさせる選択なんかを、選挙や市長選、さらにはリコール運動で出来るから。千里:いかに、市民の選択が必要であるかが問われる時代になっているのですね。 ・・・もう少し続きます。