大変な事態は長引くみたい
昨日、今の経済について議論を少々やってみた。結論は明るくない。金本位制を離れて管理経済のシステムを作ったはずの戦後経済体制だったが、それも数十年たってどうやら制度疲労の極致に至ったのかもし$82ない。すでに経済減速に対して財政や金融政策でのカンフル剤はいやというほど施したものの、その効果が出てこない。そしてそのつけが溜まってきた。その一番の証拠がギリシアに代表されるヨーロッパの現実。それだけでない。アメリカだっていろんな手を打ち、QE2に踏み込んだもののその効果は劇的とはいえない。これ以上の対策を打つのは政治的に難しくなっている。この政治状況は今までにないことで、政治が経済に悪影響を与え始めたのは嘆かわしい。横道に逸れるが、大体アメリカはこの手の原理主義的な極端に走る傾向がある。そもそも国の始めがピューリタンという原理主義者の逃避先だった。そして禁酒法も実際にやった国。最近では避妊を禁止する宗教がかった方針が州によっては実行されてる。また、聖書の通りに信じる人もいて、ダーウインの進化論が受け入れられない連中も多い。そういえば、その人たちは今の茶会派の人に重なるように思える。彼らが今の政治を引っ張ろうとしている。茶会派が実権を握ればどうなるか、怖いですね。中庸の徳を認めない。政府が小さければ良いと現代で考えるのは、私の理解を超えてます。閑話休題。日本も人口減が経済の停滞を招き、片一方で規制撤廃は一向に進まずに経済構造は旧態依然たるもの。そうすると成長への刺激が効かずにズルズルと縮小の道を歩いている。金融政策も一歩踏み込むことはできず、何もしない分、他よりマシに見えて円高が進む。今こそ対外資産を買う絶好の機会だが、これは経済の空洞化を意味する。日本の株は上がりそうもないと見える。他国のエクイテイーも大したことはないが、日本みたいにこの20年間下がりっぱなしという訳でもない。まだマシ。それが今構造的な転換点に差し掛かっているのだとすれば、ホンマに怖い話です。ところで数か月前に話題になったストロスカーン前IMF専務理事、襲われたと主張したメイドさんがどうやらうそつきの履歴がいっぱいある人の$88うで、刑事の方は無罪になる可能性があるとか。もしそうなら、このシナリオは誰が書いたのか。彼のフランス大統領への野望はこれで死んだのですから。人生、いろんな陥穽が道にあるという教訓ですかね。